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令和8年(2026年)9月 南あわじ市長 守本 憲弘
農林水産省が7月24日に公表した「令和6年市町村別農業産出額(推計)」において、南あわじ市の農業産出額が254億9,000万円となり、11年連続で近畿地方第1位となりました。前年と比べて42億円増加しており、特に野菜は、全国的な猛暑や天候不順による品薄などを背景に市場価格が高騰したことが理由の一つとなっております。また、米や肉用牛についても前年を上回るなど、南あわじ市の農業全体が堅調な伸びを見せています。
本市の農業は、生産額の規模だけでなく、その営み自体も高く評価されています。令和3年には、南あわじ地域の農業システムが「日本農業遺産」に認定されました。日本農業遺産とは、地域で受け継がれてきた、伝統的な農林水産業や、それとともに育まれた文化・景観などを総合的に評価するものです。南あわじ地域で培われてきた耕畜連携(水田で生産された稲わらや飼料用稲を牛に給与し、その牛の堆肥を水田に還元する、耕種農家と畜産農家の連携) や、独特の分水器に象徴される、貴重な水を効率的に田畑に供給する仕組みなど、先人たちが地域の環境に合わせて築き上げ、今日まで受け継いできたものの価値が認められました。
一方で、将来にわたって農業を維持していくためには、課題もたくさんあります。
農業従事者の高齢化や担い手不足に加え、農地や水路などの維持・管理を担う人材の不足にも直面しています。農業を担う人が減少する中、個々の農家だけで農地や地域の農業基盤を維持していくことは難しく、地域全体で支えていく仕組みが重要となっています。
そのため、農業の担い手を確保・育成するとともに、地域で農地や水路を維持する活動を支え、農業を続けやすい環境を整えていくことが必要です。女性農業者や移住者など新たな担い手の確保や農作業の省力化など、時代の変化に対応した取組も進めていく必要があります。
11年連続で近畿地方第1位となったことは、これまで南あわじの農業を支えてきた農家の皆さまやさまざまな形で協力を惜しまない地域の皆さまの努力の積み重ねによるものです。この実績を今後につなげていくためにも、これまで培われてきた知恵や技術を大切にしながら、現在抱える課題に一つひとつ向き合っていく必要があります。南あわじの農業がこれからも地域の基幹産業として発展していけるよう、農業を支える皆さまとともに取り組んでいきたいと考えています。