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ふれあい市長室(172)

印刷用ページを表示する更新日:2020年2月1日更新 <外部リンク>

新成人に贈るメッセージ

令和2年(2020年)2月 南あわじ市長 守本 憲弘

 新年になると、まず気になる大きなイベントは成人式です。南あわじ市では、平成18(2006)年以来、市内の新成人で組織される実行委員会が、企画から運営までを担う方式で、自分たちの手作りの成人式を開催していただいています。そういうこともあって、あちこちで問題になるような成人式が荒れるというようなことはありません。市長は形の上では主催者ですので、毎回、挨拶をさせていただきます。他の自治体を含めて、多くの場合、成人式での主催者や来賓のメッセージは「大人としての自覚や将来への夢を持って大きく羽ばたいてほしい」というような内容です。私も一昨年、市長となって最初の成人式ではそのような挨拶を述べました。
 しかし、昨年から考えを変えました。地方の若者たちの多くは、高校卒業後、進学や就職で都会に出ます。成人式は、そうした若者がわざわざ帰省して一カ所に集まってくる貴重な機会です。行政も産業も親世代も含めて、南あわじ市にいる私たちが、本当に願っていることをその若者たちに伝えようと思ったのです。本当に願っていることは、一旦広い世界を見て、成長し自信がついたら、故郷に戻って来て、ふるさとの発展を支えてほしいということです。故郷というのは、人の心のよりどころです。故郷を持つことがどれほど心強いか、誇りに思えるかは、私自身が都会暮らしの中で身に染みて感じました。その故郷は、次の世代、その次の世代へと引き継いでいく必要があります。その担い手になってほしいというメッセージを送ろうと思いました。
 ただ、このようなことを話し伝えるためには、我々自身に覚悟と勇気が必要です。なぜなら、大きな夢を持つ前途有為な若者たちに戻って来てほしいということは、近い将来、ここに彼らが住み、活動するに値する地域を我々の手で作るからと約束することに他ならないからです。
 私は、今年の成人式では、南あわじ市が進めている子育て・教育の取り組みや、観光をはじめとする産業開発の取り組みを説明しつつ、この地で皆さんが大きな夢に挑戦し、家庭を持ち、次の世代を育てたいと思えるような地域作りに全力を尽くすので、ぜひそれを引き継いで将来の南あわじを一緒に支えてほしいと伝えました。そして、ここが、唱歌「ふるさと」にある「志を果たして、いつの日にか帰らん」ではなく「志を果たしに」帰る地になるようにと。
 このメッセージが一人でも多くの新成人の心に届いたことを願ってやみません。

 

2020年南あわじ市成人式