ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地トップページ > 市長の部屋 > 施政方針 > 平成31年度 > 平成31年度施政方針

平成31年度施政方針

印刷用ページを表示する更新日:2019年2月27日更新 <外部リンク>

平成31年度施政方針 [PDFファイル/397KB]

目次

  • 時代認識と市政理念
  • 五つの行動
    • 超高齢化社会の克服
    • 子育て環境の向上と教育の充実
    • 地域の資源を活かした地元産業の活性化
      • 農林水産業の振興
      • 観光産業の振興
      • 商工業の振興
    • 安心・安全なまちづくり
    • 「対話と行動の行政」の実現によるまちづくり
  • 平成31年度 歳入歳出予算
  • 結びに

 第82回南あわじ市議会定例会の開会にあたり、議員各位にはご健勝をお喜び申し上げ、日頃のご精励ご活躍に対し敬意と感謝の意を表します。

 (対話と行動・いきたい南あわじ)

 私が市長に就任し、早2年が経過しました。この間、市民の皆様からの声を聞きつつ、行政の各所で見直しや改善を行い、また、新規施策を進めてまいりました。これからも大きな変革期の方向性を見据え、対話と行動を通じ、市民にとって「住み心地の良いまち」、訪れる人にとって「一期一会の楽しみがあるまち」、そして未来を担う若者にとって「挑戦しがいと子育ての環境が整ったまち」、すなわち「生きたい、行きたい、活きたい南あわじに」を実現すべく尽力していく所存であります。  

時代認識と市政理念

 (日本と世界の経済動向)

 平成最後の年として、この時代を振り返ると、バブル景気の活況で幕を開けたものの、バブルの崩壊で一気に暗転し、回復の兆しが見えるごとに、ITバブルの崩壊、リーマンショック等に見舞われ、「失われた20年」とも呼ばれる低迷が続きました。

 平成25年以降、日本経済は緩やかな成長軌道を回復し、足元では、GDPは実質、名目ともに過去最大規模に拡大し、企業収益は過去最高を記録するとともに、就業者数の増加、賃上げなど、雇用・所得環境も大きく改善しています。景気回復期間は、平成20年2月まで6年1か月続いた「いざなみ景気」を超え、戦後最長となりました。

 しかしながら、この経済の回復は力強い個人消費の増加を伴っておらず、日銀による巨額の資産の買い入れや、先進国中最も高率の財政赤字に支えられています。すなわち、経済が外的要因に影響されやすく、一旦変調を来した時に追加的な政策をとる余地が少ない状態です。

 世界の動向を見渡すと、米中貿易摩擦の深刻化、混迷を深める英国のEU離脱プロセス、日EU自由貿易協定がもたらす我が国一次産業への影響など、リスク要因も多々あることから、経済の先行きには十分な注意を払う必要があります。

 (兵庫県の政策の動向)

 兵庫県では、11年間に及ぶ行財政構造改革の結果、収支均衡をはじめとした財政運営の目標を達成しました。これを受けて、持続可能な行財政構造を保持し、新時代の兵庫づくりを推進していくため、本年度以降の枠組みとして「行財政の運営に関する条例」の制定及び「兵庫県行財政運営方針」が策定されました。

 本市においても、平成17年の合併以降、事業の選択と集中、計画的な繰上償還等の実施により市債の圧縮に努めてきました。しかし、高度成長期に整備した公共施設の老朽化対策や大規模・多様化する災害への備えなど、今後も大きな費用負担が見込まれます。市民の暮らしに必要な事業を進め、将来への布石を打ちつつも、財政の健全化の手を緩めることはできません。

 (新時代のトレンド)

 本年、皇位継承により新しい時代を迎えます。明治、大正、昭和、平成とそれぞれに特色が異なりました。昭和から平成に入り、継続的な経済成長が当たり前ではなくなったように、時代の変わり目ではそれまでの常識が常識でなくなります。私は、次の時代の大きな特徴は三つあると考えます。一つ目は、経済重視から生きがいの充実や地球環境の保護の重視への価値観の移行、二つ目は、人生百歳時代・生涯活躍社会に向けての年齢観念の大きな変化、そして三つ目に、東京一極集中に代表される人口の集中から地方への回帰の流れです。

 新たな時代に向けて、地方行政もそのあり方を変えて行かねばなりません。我々は、その先陣を切る自治体でありたいと思います。今般、私どもの政策の柱である「五つの行動」に基づき、市政運営及び主要事業等についての方針を表明し、議員各位、市民の皆様のご理解とご賛同を賜りたいと思います。

五つの行動

(1)超高齢化社会の克服

 第一の行動は、『超高齢化社会の克服』です。

 (仕事・社会貢献継続)

 その中核は『仕事・社会貢献継続による健康寿命の伸長』です。

 日本全体が直面している人口減少問題は、少子高齢化の進展とともに加速しています。2025年には、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上となる時代が到来します。「人生百歳」、あるいは「生涯現役」、「人生二毛作」という言葉が、ここ一、二年の間で一気に現実味を持って語られるようになりました。こうした中で、老いも若きも、障害を持つ方も、すべての人が役割を持って活躍できる社会の構築が国全体の大きな課題となっています。

 本市は、その流れに一歩先んじて、生涯活躍社会に向けた具体的な行動を開始しています。就任当初から進めている「高齢者等元気活躍推進事業」は、シニア世代等の活躍の場を創出することで、健康長寿の地域づくりや地域の人手不足の解消を進め、加えて地域の経済循環の拡大を目指すものです。

 昨年10月から、第一次の試行実施としておもいやりポイント制度を設け、高齢者福祉施設、保育所等で活動するシニアの有償ボランティアを募集いたしました。その結果、現在約120人の方が生き生きと現場で活動され、受け入れ施設の評判も上々です。本年度は、第二次の試行実施として受け入れ施設の範囲等を拡大するとともに、ボランティアだけでなく、より仕事に近い活動を希望する方の要望にも添えるよう工夫します。そのため、社会福祉協議会から人材を受け入れるなど推進体制を強化し、参加者と事業所のマッチングの拡充、シルバー人材センターとの連携、「おもいやりポイント券」の取扱店の拡大など、本格実施に向けたシステムの構築とノウハウの蓄積を進めます。

 (市民の健康づくり)

 健康長寿の地域づくりのためには、市民自らが健康を意識し、心と身体の向上に取り組める環境整備も重要です。「町ぐるみ健診」の受診率を向上させるとともに、保健指導や健康相談の更なる普及により、疾病の早期発見や重症化を防止し、生活改善行動につなげます。「いきいき百歳体操」の推進など市民の身近な健康づくり活動を支援するとともに、淡路医療センターとも連携し、地域の課題である骨粗しょう症対策等も検討します。

 (地域包括ケアシステム)

 一方、医療や介護が必要になった場合でも、住み慣れた地域や自らが望む場所で孤立せずに暮らすことができるよう、地域包括ケアシステムの構築・高度化が求められています。本年度は、これまでの訪問介護員による訪問サービスに加え、市民が主体となって提供する買い物支援、ゴミ出しなどの生活支援サービスを利用できる支えあいの仕組みづくりを行います。また、民生委員・児童委員による見守り活動を支援します。

 整備を進めてきた「福祉の里」施設については、本年6月に特別養護老人ホームが、9月には認知症高齢者グループホームが開設される予定です。また、休日応急診療や病院輪番制時間外診療、休日・夜間小児救急体制を引き続き堅持し、安心できる医療環境の確保に努めます。

 (自殺対策)

 本市においては、自殺死亡率が、国や兵庫県よりも高くなっています。病気、経済事情等背景は様々であり、自殺予防の対策会議を開催し、関係機関や専門家のネットワークを強化するとともに、市民が抱える自殺リスクを早期に察知し、支援へとつなぐ人材の育成にも取り組むなど、自殺対策を総合的に推進します。

 (障害者の包摂社会)

 昨年、障害のある方もない方も分け隔てなく、理解し合い、自分らしく安心して暮らせる地域社会を実現するため、「南あわじ市手話言語の確立及び障害者のコミュニケーションに関する条例」が制定されました。市役所本庁舎に手話通訳者を定期的に配置するなど、障害者のコミュニケーション手段の普及及び啓発を進めます。また、障害者の相談支援体制強化のため、淡路島三市で「地域生活支援拠点」を整備するとともに、市内に「基幹相談支援センター」を設置します。

 このような総合的な施策展開により、すべての人が役割を持って活躍でき、困った時に共助・公助が円滑に機能する地域社会の構築を進め、超高齢化社会の克服に取り組みます。

(2)子育て環境の向上と教育の充実

 第二の行動は、『子育て環境の向上と教育の充実』です。

 (子育て支援の更なる充実)

 国に先駆けて実施してきた幼児教育・保育の無償化の取り組みは、平成27年国勢調査では合計特殊出生率1.83と兵庫県内トップの数値になるなど、成果を挙げています。しかし、未だ人口規模が長期的に維持される水準2.07には届かず、また、母親の数が減っていることにより新生児の総数は減少傾向が続いています。人口減少は、地域の担い手不足、消費の低迷等を通じて地域社会の活性低下につながります。全国的な動向とはいえ、少しでも歯止めをかけていくことが重要です。我が国では、東京一極集中が長期継続する中、多くの若年層が地方から流出し、戻りませんでした。この流れは、未だ転換するに至ってはおりませんが、故郷に戻り、あるいはあえて地方に移り、のびのびと子育てし、仕事を自ら創り出すことを選ぶ若者も増加しつつあります。

 私は、子育て・教育環境の充実は、若者に選ばれるまちになるための最大の要素であると考えています。国も全世代型社会保障の考え方のもと、幼児教育・保育の無償化等、子育て世代への支援に注力しようとしています。

 本市は、これまで積み上げてきた切れ目のない子育て支援策を更に高度化し、次の三つの柱を打ち立てることにより、社会の動向の更に一歩前を走りたいと思います。

 (遊び場・世代交流の場の拡大)

 第一の柱は、子ども達が地域の人々に見守られて過ごす場の拡充です。子ども議会において、毎年遊び場の充実が提案されています。また、小さい子を持つ保護者からは、雨天でも一緒に遊べる場所の要望がありました。検討を進めた結果、次のような対応を実施します。

 まず、市内の小学校の校庭を休日に開放し、子ども達が自由に遊べる場、地域の世代間のふれあいができる場を増やします。実施に当たり、必要に応じて、設置遊具の修繕・新設などを行います。

 次に、シーパでのキッズスペースの設置、ゆめるんセンターの休日の園庭開放など、親子連れに便利なスペースを拡充します。

 加えて、淡路ファームパークイングランドの丘への市民の入場料無料化など、多世代が楽しめる施設の利便性を向上させます。また、淡路ふれあい公園の機能向上についても検討を進めます。

 (子育て世代のソフト支援)

 第二の柱は、乳幼児の両親など子育て世代の総合的な支援体制の充実です。

 まず、妊産婦及び乳幼児の状況を継続的・包括的に把握し、保健師等の専門家が相談に対応しつつ、支援の実施に必要な関係機関との連絡調整を行います。

 また、乳幼児の親世代については、ゆめるんセンターにおいてイベントを実施し、保護者の育児力の向上につながる機会を増やします。

 加えて、在宅子育て支援、中学3年生までの入院・通院費無料化等の施策を継続します。

 産科医の減少傾向が続く中、安心して出産ができるよう、島外医療機関での出産に係る交通費の助成を継続するとともに、淡路医療センターとも連携するなど、出産環境の維持に取り組みます。

 来年4月開園に向け、市(いち)保育所の新築工事を着実に進めるとともに、手狭になっている広田保育園については、移転及び幼保連携型認定こども園への移行に取り組みます。また、幼児教育・保育施設の再編及び公立保育所の民間法人への移管も視野に、安心・安全な子育て環境の整備を進めます。

 保育士の確保も急務です。島外から転入し、市内の認可保育所で働く方への支援や域外の大学等との連携を行うことにより、保育士不足の解消と移住促進を図ります。

 働き方改革の機運が高まる中、産業界等に呼びかけ、まちぐるみで子育てを支援する意識の向上に努めます。

 (学校教育の高度化)

 第三の柱は、学校教育の加速的な充実と高度化です。

 新教育長が就任して以来、防災教育の推進、淡路人形浄瑠璃等を活用したコミュニケーション能力を育成するコアカリキュラムの開発及び活用などを通じ、生きる力、表現する力など、子ども達の多様な能力を伸ばす教育を進めています。また、一流のプロに接し、スポーツや文化の楽しさや努力する大切さを感じ、大きな夢、豊かな心を持ってもらう夢プロジェクト事業にも引き続き取り組んでいます。

 更に、沼島地区では小中学校一貫教育を取り入れ、一人ひとりの個性を育成する教育を実施し、また、だんじり唄など伝統芸能が盛んな地区では地域の指導者の協力のもとで伝統承継を進めるなど、地域特性を活かした魅力ある学校づくりを推進します。

 すべての子どもに適切な教育環境を提供するため、就学援助対策をはじめ、遠距離通学者に対するスクールバスや離島高校生の就学支援を継続します。

 これらに加え、本年度から、学力向上、特別支援教育、いじめや不登校問題などの様々な課題に対し、各校が主体的に課題解決を図るためのスクールチャレンジ事業に取り組みます。

 更に、子ども達の積極性・自律性を育むために放課後の活用を拡大します。これまで行っている放課後児童クラブと放課後子ども教室を融合して順次拡充し、遊びの中に体験、学習、スポーツなどを取り入れ、地域の人材を活用することで、地域社会の中で、感性豊かで学ぶ意欲の強い子どもを育てていく、特色のあるアフタースクール事業に取り組みます。

 以上のような取り組みを通じ、地域とともに子どもを育てる環境づくりを進め、兵庫県教育委員会とも連携を図りつつ、すべての子ども達の教育水準の底上げを進めます。そして、野心的ではありますが、「学ぶ楽しさ日本一」の地域を目指します。様々なハードルがあると思いますが、その挑戦の中に、本市が若者にとって魅力的な地域となれるかどうかの鍵があると信じています。

 教育の充実のためには、教員の仕事環境の整備も欠かせません。業務の効率化と長時間労働の解消に向け、校務支援システムを導入・運用し、教員の働き方改革を進めます。

 施設面では、本年度で小学校普通教室全室への空調設置を完了します。加えて、松帆小学校や賀集小学校などの大規模改修に向けて実施設計を行い、老朽化した学校施設は、適宜修繕や改修を行います。また、来年4月開校を目指し、西淡志知小学校と三原志知小学校の統合を円滑に進めるとともに、倭文中学校については、移行期間を設けながら3年後に三原中学校に統合するなど教育施設の再編を進め、より充実した教育環境を提供してまいります。

 (地域文化の振興)

 豊かな感性は、豊かな文化の中で育まれます。昨年、日仏友好160周年記念イベント「ジャポニスム2018」の一環として、パリで淡路人形浄瑠璃の公演が行われました。二日間にわたる舞台はいずれも満席で、幕が下りたあとも拍手が鳴りやまず、日本人として、南あわじ市長として、我が郷土に世界に通じる伝統芸能があることを誇りに思いました。これは、座員たちが日々技芸の研鑚に励んだ成果です。本市としても、人形浄瑠璃資料館も活用し、五百有余年の伝統の保存伝承を図るととともに、AVIAMA(人形劇の友・友好都市国際協会)に加盟し、淡路人形浄瑠璃の知名度や位置づけを高める活動を進めます。

 世紀の大発見となった松帆銅鐸は、いよいよ調査研究が終わり、本市に戻ってきます。一般公開のための展示・保管設備を整備するとともに、銅鐸を活用したイベントを実施し、市民の郷土意識の高揚に加え、観光客の皆様にも淡路島の歴史の魅力が伝わるよう努めてまいります。

 この秋から「アジア国際子ども映画祭」が再び本市で開催されます。子ども達が映像表現を学び、国際交流を体験する貴重な機会になるとともに、淡路島の魅力発信の場、職員の国際イベント運営力の向上の場ともなるよう工夫して取り組みます。

 市民の多彩な生涯学習・文化・交流を支える公民館については、福良地区公民館の大規模改修を進めるとともに、丸山地区公民館に阿那賀診療所を複合化させるなど、利便性の向上を図ります。

(3)地域の資源を活かした地元産業の活性化

 第三の行動は、『地域の資源を活かした地元産業の活性化』です。

 (産業振興の基盤と方向性)

 淡路島は、数多くの地域資源に恵まれています。その筆頭は、豊かな土壌と海が生み出す食材です。コンパクトな地域に、農業、水産、畜産、酪農と海の幸、山の幸が詰め込まれ、日本最大の人口を有する島でありながら、食料自給率が100パーセントを優に超えるという希少価値のある地域と言えましょう。

 また、淡路島は、深みのある歴史や文化、温暖な気候、四季折々の風景、良質な温泉などの豊かな歴史・文化・自然あふれる地でもあります。国生み神話や世界遺産登録を目指す鳴門海峡の渦潮はもとより、本市に限っても、青く幻想的に輝くウミホタル、日本の夕陽百選に選ばれた慶野松原などの素晴らしい観光資源や、松帆銅鐸、淡路だんじり、人形浄瑠璃といった有形・無形の歴史的文化遺産を有し、優しい香りにつつまれる灘黒岩水仙郷、ファームパーク、広田梅林など四季を感じる花の里としても注目されています。

 京阪神から橋で結ばれ、関西国際空港も近くに位置するこの島の産業発展の方向性は、豊かな観光資源を最大限に活かした交流人口の拡大と、それを梃子とする関連産業の発展にあると考えられます。豊富な食材に工夫を凝らし、旬の料理として提供する飲食産業、訪れる人々の心に残る体験やデザインなど新たなおもてなし産業は、新鮮な感性を発揮できる仕事の場として若者を引き付け、定着させる機能があります。瓦、素麺といった地場産業も、今や観光と結合して新たな価値を生み出しつつあります。

 そうした可能性を現実のものとするためには、外に向かって、淡路島が一つとなって取り組むことが不可欠です。淡路島三市が連携し、食と自然と歴史が揃った島全体の魅力を絶え間なく発信することにより、多くの方が訪れ、活気あふれる淡路島の実現が可能になるのです。

 こうした考えに基づき、次のような産業の活性化を進めてまいります。

(1)農畜水産業の振興

 産業活性化の第一は、農畜水産業の振興です。

 (ブランドの維持向上)

 淡路島の食材は、近年、淡路島たまねぎを筆頭に、淡路ビーフ、淡路島3年とらふぐ、淡路島べっぴん鱧など、その上質な味覚が広く認知されるようになり、それらの料理や生産者がメディアで取り上げられる機会が増えています。このブランドを維持し、更に強化していくことが求められています。

 淡路島たまねぎについては、全国的に玉ねぎ栽培に取り組む地域が増加している中、産地としての地位を守り、ブランドを強化するため、農協と協力して種子助成を行い、地域をあげて生産量の維持拡大を図ります。

 「淡路ビーフ」は地域団体商標に登録され、ふるさと納税の主力返礼品でもあります。優秀な繁殖雌牛(めすうし)を増頭するため、支援を継続します。酪農については、新たに育成牛を北海道に預託するための助成を行うとともに、南あわじ市畜産クラスター協議会による取り組みを引き続き支援し、ミルクの島淡路のブランドと耕畜連携を強化します。

 水産資源についても、観光協会と連携しつつ、季節の観光誘客に力のある淡路島3年とらふぐ、淡路島べっぴん鱧などのPR活動を継続します。また、春の新名物としてPRしてきた淡路島サクラマスについては、新メニューの募集を淡路島全域に拡大し、特産品としての定着を図ります。鳴門海峡の潮流にもまれた丸山地区のマダイは、身が引き締まり、大正、昭和、平成と三代にわたって天皇陛下に献上された事でも有名です。兵庫県や丸山地区地域づくり協議会と連携してマダイのブランド力を向上させ、地域活性化を図ります。

 淡路島の農畜水産物が集まる「美菜恋来屋」は、出荷者の拡大や多品目生産の推進等に取り組み、売上げを着実に伸ばしています。島内外のホテルや飲食店への販路を拡充するとともに、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や新聞、テレビ等マスメディアへ向けた情報発信を行い、淡路島の「食」の拠点としての機能を充実します。

 ふるさと納税は、返礼品を通じ、南あわじブランドを全国に広げる重要な手段でもあります。特産品や地域の課題解決サービスなど返礼品を充実するとともに、事務体制を強化し、納税を通じた関係人口を更に増やしてまいります。

 (農業生産基盤の強化)

 農業生産の基盤の強化、環境の改善も重要な課題です。

 有害鳥獣対策については、侵入防止柵の設置、猟友会と連携した捕獲、狩猟免許取得への支援を引き続き行うとともに、サル被害対策として、新たな忌避装置の試験的設置を行います。

 継続的な担い手の確保は生産基盤の維持強化の基礎となります。持続的な農業経営を実現するため、法人化する農業者や集落営農組織への支援、集落の課題解決に向けた話し合いの場の設置等を通じた「人・農地プラン」の策定支援を引き続き行います。

 また、Uターン就農者等の増加を図るために、親元から独立した自主的な農業経営への移行を支援します。農地の利用状況調査を継続的に実施し、遊休農地の解消と有効利用を推進します。

 農業基盤整備にも積極的に取り組み、生産効率の向上を進めます。ほ場整備・関連農道整備については、國衙、養宜(ようぎ)、新田(しんでん)、片田(かただ)、八幡北(やはたきた)の事業を継続し、新たに倭文長田でも整備を進めます。また、オニオンロードの全線開通に向け、継続して取り組みます。

 ため池の整備を進め、農業用水を確保するとともに、豪雨災害の被害軽減にも活用します。広田の平見(ひらみ)地区等の整備を継続するとともに、新たに伊加利の白木谷(しらきだに)池、椿谷(つばきだに)池において改修を実施します。ほ場整備にあわせて調整池を設置するとともに、ため池貯水量監視システムを導入し、豪雨が予想される場合、事前に水位を調整するなどの実証を行います。

 多面的機能支払事業を継続し、地域の共同活動に係る支援を行い、水利施設等の維持管理、自然環境の保全、良好な景観の形成等、農地の多面的機能の適切な保全管理を推進します。

 地籍調査では、新たに松帆北浜地区において一筆地調査を実施します。

 農業者のセーフティネットとして70年以上にわたり機能してきた農業災害補償法は、昨年、農業保険法と改称され、新たに農業収入の減少を総合的に補填する収入保険制度が加わりました。本市が運営してきた農業共済事業は、来年4月に兵庫県で一つの新組合に統合されることとなりました。スムーズな移行ができるよう準備を進めます。

 (水産業対策)

 水産業については、漁獲の変動、魚価の低迷、後継者不足等大きな課題に直面しています。このため、漁業者と専門家の対話により振興計画を策定し、可能な部分から実行に移します。その一環として、直販を通じた流通改善による魚価単価の向上、売上高の向上に取り組む漁協に対し、輸送時に商品の品質を保つための酸化防止機器導入補助を行います。また、沼島沖に並型魚礁、三原川河口に底質改善にも寄与する魚礁を設置し、つくり育てる漁場環境を整備するとともに、専門家の意見を取り入れ、豊かな海を目指す「里海づくり」についての啓発を進めます。

 (吉備国際大との連携・支援)

 平成25年に開学した吉備国際大学は、昨年「醸造学科」が新設されました。ジビエや淡路島なるとオレンジなど地域資源を活用した八つの研究会による取り組みや、市民を対象にした生涯学習講座が行われ、大学と地域の連携が深まっています。本年には博士(はくし)課程も創設されます。今後ともわがまちの大学として大きく発展し、優秀な学生獲得につながるよう支援してまいります。

(2)観光産業の振興

 産業活性化の第二は、淡路島全域の観光産業の振興です。

 (観光ポテンシャルの活用)

 近年の観光客数は、淡路島全体で年間1300万人前後、本市は年間300万人前後で推移しています。その目的も、グルメの楽しみ、鳴門観潮や水仙郷などの拠点訪問、魚釣りや海水浴など多様です。最近は、バイクでのツーリングやアワイチと称されるサイクリングで訪れる方も増えています。

 地域的には、アクセスの良さを活かし、関西圏からの来客が圧倒的で、9割近くは日帰り旅行客、その多くはマイカーを利用しています。また、淡路島の認知度は、関西圏では高いものの、その他の地域や海外では低くなっています。すなわち、日本最大の人口集中地域である首都圏や、近年急速に伸びている訪日外国人の市場は未開拓であり、これらを掘り起こしていくことで、観光客数及び宿泊数を大幅に伸ばすことができます。

 2025年には大阪万博の開催も決定し、世界の注目が関西に集まります。この機を逃さず、淡路島三市、観光産業界が目標を共有し、効果的に広報活動や新規事業等を推進するため、淡路島観光協会事務局に「観光戦略推進室」を設置し、観光庁が創設した地域連携DMO登録法人としての活動を目指します。定住自立圏の枠組みを活用しつつ、本市からも職員を派遣し、必要な支援を行います。

 (個別施設の受け入れ態勢整備)

 淡路島全体と足並みを揃え、各市、各観光拠点で、受け入れ体制の整備、魅力の磨き上げを進めることが必要です。大手旅行代理店のノウハウを持った地域おこし企業人を活用し、本市の観光施策の充実を図ります。

 直径30メートルにも達する鳴門海峡の渦潮は、世界にも稀な自然の驚異です。世界遺産登録に向け、学術調査や普及啓発活動を継続します。また、鳴門海峡を見下ろす大鳴門橋の下部のサイクリングロード構想は、現在、兵庫県と徳島県が中心となって風洞実験を進めております。本市としても、鳴門市や産業界と連携しつつ機運醸成に努めます。

 うずしお科学館のリニューアルオープンやたまねぎキャッチャーなどが話題となり、大鳴門橋記念館には多くの観光客が訪れています。より円滑な受け入れのため、駐車場の拡張整備を行います。

 本年9月のラグビーワールドカップを皮切りに、来年の東京オリンピック・パラリンピック、再来年のワールドマスターズゲームズ2021関西と、世界中から多数の方々が集まるスポーツイベントが続きます。ワールドマスターズでビーチバレーボール競技の会場となる慶野の松原では、ビーチバレー、ジェットスキーなどの全国大会も毎年開催されています。また、本年から近畿高等学校駅伝競走大会が本市で開催されるなど、まさにスポーツイベント目白押しの時期を迎えます。慶野の松原のビーチバレーコートや遊歩道の整備など、来訪者を受け入れる態勢を整えるとともに、イベント開催による経済・産業活性化の効果を高めるため、運営にも工夫をします。

 地域づくり協議会の取り組みが活発になるにつれ、市内各地区で市民手作りの納涼祭などが定着してきました。このため、市民まつりとして支援してきた市内4か所での祭典は、南あわじの魅力を強力に発信し観光産業振興等につなげる視点から、組織・内容を再構築すべく検討をお願いしています。市政15周年も睨みつつ、市民や産業界の創意工夫により、魅力あるイベントが実現するよう支援してまいります。

 (公共交通対策)

 公共交通の充実は、市民の利便性向上に不可欠であるとともに、遠方からの旅行客の増加や休日に飽和状態となる駐車場問題緩和の鍵となるものです。昨年3月、淡路島三市と兵庫県、交通事業者、商工・観光団体等が協力して策定した「淡路島地域公共交通網形成計画」の具体化に取り組みます。その一環として、本年度から、洲本市コミュニティバス上灘(かみなだ)線の経路を沼島汽船場(きせんば)前まで市域を越えて延伸し、らん・らんバスとの接続や灘・沼島観光の利便性の向上を図ります。また、市民が頻繁に利用する施設や多くの観光客が訪れる施設と連携し、バス利用ニーズの掘り起こしを進めます。昨年改修した陸の港西淡については、本市の玄関口として、らん・らんバスとの接続、レンタサイクルによる移動の確保、観光案内や特産品の販売など機能の強化を進めます。沼島航路については、南海トラフ巨大地震に備え、灘漁港の浮桟橋の改良工事を行うなど、住民、事業者及び行政が一体となり、確保・維持に取り組みます。

(3)商工業の振興

 産業活性化の第三は、地場産業をはじめとする商工業の振興です。

 (地場産業の再活性化)

 淡路手延素麺をはじめとする本市の特産品のブランド力強化を図るため、首都圏等で本市の特産品を使ったメニューを提供いただく三力(みりょく)発信協力店を開拓しています。三力とは、引きつける力、味の力、見映えする力という三つの力です。現在、協力店は282店舗ですが、本年度中には400店舗を目標として取り組みます。市内事業者が三力発信協力店への卸売額を拡大し、自走していけるよう必要な支援を行います。

 四百年の歴史を刻む伝統工芸的産業である淡路瓦は、厳しい環境の中でも工夫を重ね、近年では洋建築にも利用が広がっています。美しい景観形成と魅力発信のため、淡路瓦を使用する個人住宅の屋根工事に対する支援や建築関連展示会への出展等に必要な支援を引き続き行います。

 (新規産業の創造支援)

 産業のダイナミズムは、企業等のたゆみない改善や新事業への挑戦から生まれます。商工会とも連携しつつ、新製品や新技術開発に対する補助の継続をはじめ、企業の経営安定化、売上げの向上、新規事業展開の支援を進めます。

 ドローン産業については、農業の多面的事業における省力化への利用等、他の事業を活用しつつ実用レベルへの具体化を進めます。

  淡路島では、恵まれた日射量や風況を活かした再生可能エネルギーの利用が進んでいます。この資源を活かし、地域の経済循環を促進する観点から、地域新電力事業の創設の可能性を調査します。その際、乱開発の防止等、環境の保全にも留意します。

 (移住定住支援)

 産業の活性化、子育て環境の充実による地域の魅力向上と並行して移住定住への支援を進めます。域外から移り住む方々に対し、マイホーム取得補助、空き家改修補助等の住居確保への支援を行うとともに、縁結び事業等による定住人口の維持・拡大に取り組みます。

 また、新たに国が推進する「UJIターンによる起業・就業者創出事業」を活用し、東京圏からの移住者に対して支援金の支給を行うことにより、地方へ移住する動きの加速化を図ります。

(4)安心・安全のまちづくり

 第四の行動は、『安心・安全のまちづくり』です。

 (防災基盤整備)

 昨年は「災」の漢字に表されるように、地震、豪雨、暴風等自然の猛威を痛感させられました。幸いにして市内で人的被害はなかったものの、自然災害の頻発は、これまでの経験や備えでは通用しないレベルとなっています。様々な可能性を想定しつつ、災害に強いまちづくりを着実に進めてまいります。

 南海トラフを震源とする巨大地震は、今後30年の間に70パーセントから80パーセントの確率で発生するとされています。「兵庫県津波防災インフラ整備計画」で重点地区に指定されている福良港、阿万港、沼島漁港における防波堤等の着実な整備を国・兵庫県と連携し進めます。沼島小学校への太陽光避難灯の設置等、順次施設・設備の整備を進めるとともに、避難所における備蓄食料や機材の更新・充実を進めます。

 近年、大型台風の接近・上陸や集中豪雨の回数が増加しています。三原川流域の倭文川、孫太(まごた)川においては、「治水総合対策計画」に基づき、順次排水ポンプの設置・更新を進め、浸水被害を防止軽減します。また、兵庫県とも連携し、防潮堤や排水機場の整備など高潮対策にも積極的に取り組みます。

 地震に強い住まいや地域づくりのため、兵庫県と協働し、危険ブロック塀等の撤去、防災ベッドの設置や住宅耐震改修工事に係る支援を継続します。

 兵庫県内でも有数の団員数を誇る南あわじ市消防団は、火災の対応、台風時の見回りや啓発活動など、地域の防災・減災の中核です。緊急時に、確実かつ円滑な消防、防災活動を行うため、消防車両や小型動力ポンプなどの設備の更新を進めます。

 災害や火災発生時には、正確な情報を収集し、瞬時に伝達することが大切です。デジタル防災行政無線やJアラート受信機が24時間365日、絶えず正常に稼働するよう維持管理を徹底します。

 (市民の防災力向上)

 本年1月で阪神・淡路大震災の発生から24年が経過しました。当時、市内でも大きな被害が発生しましたが、残念ながら、防災意識は時の経過とともに薄れています。毎年、防災訓練には9千人余りの市民の方に参加いただいておりますが、地域によって取り組み方に差が出ています。災害に対する市民の意識や行動力の強さが、いざという時の被害軽減の最大の鍵です。自主防災組織の活動や中学生による防災ジュニアリーダーの育成を支援し、地域の災害対応能力の強化に努めます。

 本年2月に修正した「南あわじ市地域防災計画」を踏まえ、市民の生命、身体及び財産を守るため、職員による災害対策本部の設置・運営訓練を強化するとともに、受援体制の検討を進めます。

 (犯罪・事故防止)

 犯罪や事故の防止も、安全・安心のまちづくりの大きな課題です。カーブミラーや防犯灯の設置・維持管理、防犯カメラの設置補助を行い、事故や犯罪の抑止に努めます。振り込め詐欺をはじめとする特殊犯罪は複雑化しており、消費者被害は減少していません。引き続き消費生活センターでの相談や啓発を行います。関係団体等と連携し、「あんしんネット」を活用した市民への周知のほか、地域の見守り活動への支援を継続してまいります。

 (公衆衛生)

 生活環境面では、やまなみ苑や中央リサイクルセンターでの適切なごみ処理を行うとともに、将来の広域化に向けた検討を進めます。また、周辺環境と調和した新たな火葬場や下水放流施設の整備を進めるとともに、淡路広域水道企業団との連携による安定的な水の供給体制を堅持します。下水道事業では処理区の見直しを行い、管渠布設等の計画的・効率的な整備を行うとともに、下水処理場の統廃合に取り組みます。

 (街並み)

 インフラの老朽化に対応するため、「公共施設等総合管理計画」を具体化するとともに、国の社会資本整備総合交付金事業も活用し、引き続き道路や橋梁の修繕及び長寿命化を図ります。

 近年、人口減少や少子高齢化の進展に伴い、老朽・危険空家が増加し、防災、衛生、景観等の生活環境への影響が新たな問題となっています。昨年制定されました「南あわじ市空家等の適正管理及び有効活用に関する条例」に基づき、空家等対策計画を策定するとともに、空き家等の除去及び利活用を支援します。

(5) 「対話と行動の行政」の実現によるまちづくり

 第五の行動は、「対話と行動の行政」の実現です。

 (地域の取り組み支援)

 地域の課題の解決に向けて市民が取り組む地域づくりチャレンジ事業は、平成29年度から3地区で開始し、昨年度には新たに阿万、八木地区において事業が動き出しました。本年度も複数の地区で事業を開始すべく、地域づくり協議会を中心に話し合いが行われているところです。また、高齢者等の移動を地域ぐるみで支援するため、自家用有償旅客運送事業に取り組む地域が現れています。地域住民が協力して課題解決に取り組んでいくことこそが、持続的な地域づくりの原動力です。こうした活動を市内全域に広げ、市民協働のまちづくりを進めてまいります。

 (行政スタイルの徹底)

 繰り返し申し上げてきたことですが、行政は市民が行動しやすいように方向づけをし、サポートしていく立場です。その具体化に向け、市民の皆様の理解を得ながら、市役所全体が変わっていかねばなりません。

 私自身が直接市民の皆様と顔を合わせて対話し、こうした考えを説明するとともに、市民の皆様の行動に向けた発意をすくいあげる場を持ちたいと思います。

 また、職員とともに、仕事の仕方を変え、機能を強化し、市役所全体で対話と行動の行政の実現を図ってまいります。

 まず、職員が定型的な業務からより創造的・政策的な仕事へウェイトをシフトし、市民の皆様をはじめ、外部との関係強化に注力できるよう、業務改革プロジェクトを進めます。

 また、職責と指揮命令系統の明確化を図るため、監督職の位置づけを適正化するなど職務等を見直すとともに、事務の適正な執行を確保するため、内部統制の仕組みを検討してまいります。

 加えて、人事交流等による業務水準の向上と人材育成を進めます。総務省、兵庫県に加え、新たに農林水産省との人事交流をお願いしています。また、人材育成のため、国、兵庫県等の適切な部局に職員を派遣いたします。

平成31年度 歳入歳出予算

 平成31年度予算の提案にあたり、市政運営及び主要事業等についての方針をお示ししました。普通交付税の合併算定替による特例措置が来年度に終了するなど、依然厳しい財政状況にありますが、「生きたい、行きたい、活きたい南あわじに」の実現に向けて、将来を見据え、積極的に事業を展開するための予算を編成いたしました。その結果、平成31年度歳入歳出予算は、

一般会計 「277億6,000万円」(前年比 +4.0%)

特別会計 「190億9,393万8千円」(前年比 +0.7%)

内訳として

  • 国民健康保険特別会計 66億4,748万6千円
  • 介護保険特別会計 50億1,856万5千円
  • 下水道事業会計 52億5,442万円
  • 他10特別会計 21億7,346万7千円

合計 「468億5,393万8千円」(前年比 +2.6%)

結びに

 本年の成人式で、都会に巣立って行く方が多い中、是非二つのことに気づいて欲しいというお話をさせていただきました。

 一つは、南あわじの発展の可能性です。今の南あわじの繁栄は、皆さんのご先祖が種をまき、それを祖父母、両親世代が受け継いで、改良・改善を重ねて成り立っています。そして、その蓄積された資産や文化は、新しい工夫や価値を加えていくことで、飛躍的に伸びる可能性を秘めています。その可能性に気づいて欲しいという点です。

 もう一つは、ご両親や地域の方々の本当の想いです。皆さんの親の世代は、なかなかはっきりと口に出せないけれど、自分達の仕事や地域の文化に誇りを持ち、自分達が受け継ぎ育ててきた有形・無形の大切な資産を、皆さん方子ども世代が引き継いで更に発展させて欲しいと願っています。その想いを察して欲しい、と語りかけました。

  「かわいい子には旅をさせよ」という言葉があります。若者は、広い世界で新しい経験をすることで成長していきます。この地域で育った若者には、出来るだけ強く大きく羽ばたいていただきたい。しかし、どこにいても、ふるさとにつながる糸を切らず太くしていて欲しい。そして、いつの日か、学んだ成果を持って、ふるさとに戻り、ふるさとの発展を力強く支えて欲しい。そういう思いを伝えたつもりです。

 いろいろなご意見があろうかと思います。ただ、これは私の偽らざる思いです。そして、我々が次の世代に向けて、自信を持って、いつか帰って来て欲しいと言うためには、それに値するふるさとづくりをしていく必要があります。私は、地域社会全体で子育てに取り組む環境を整え、成長産業にチャレンジする人を応援する仕組みをつくり、ここで暮らしたい、ここで子どもを育てたい、ここで世界に発信できる仕事をしたい、そうした思いに応えられる、「すばらしい南あわじ」になるよう、市民の皆様とともに全力を尽くしていきたいと思います。

 本年は干支の最後の締めくくりの年になります。猪突猛進という言葉がございますが、一足飛びに成果を目指すのではなく、人と人との関わりを大切にして、対話と行動を基本に、市民の皆様と一緒に「全員参加のふるさとづくり」に励んでまいりたいと思います。

 議員各位におかれましては、十分ご理解賜り、慎重審議のうえ、適切なるご決定をいただきますようお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

平成31年2月22日


南あわじ市長  守 本 憲 弘

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)