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平成25年度施政方針

印刷用ページを表示する更新日:2015年4月6日更新 <外部リンク>

 

「食」がはぐくむ ふれあい共生の都市(まち)~夢 ・ 知恵 ・ 元気あふれる 豊穣の郷づくり~

 

平成25年度施政方針 [PDFファイル/1.46MB]
 

目次

  • 時代認識と市政理念
    • 地域創成への始動の年
      • 地域を創成するための基礎づくり
      • 安全で安心できる「ふるさと」の創成
      • 持続可能な行財政基盤の創成
  • 新年度重点施策
    • 職(食)づくり
      • 行って楽しい交流・感動の舞台【観光・交流】
      • ふやさんか!食づくりの担い手【農漁業】
      • 南あわじブランドの確立【商工業】
    • 人づくり
      • 大好き!ふるさと南あわじ【郷土愛】
      • 一人ひとりが明日を拓くリーダー【教育】
      • 情熱と生きる喜びあふれるまち【生きがい】
    • 安らぎづくり
      • とにかく「いのち」が一番!【安全】
      • 延ばせ健康寿命!【健康】
      • 子どもを産みたい、育てたいまち【子育て】
  • 行財政構造改革の推進
    自立・持続可能な都市(まち)をめざし、高い市民力と効率性が発揮される行財政運営

 第46回南あわじ市議会定例会の開会にあたり、議員各位のご健勝をお喜び申し上げ、日頃のご精励ご活躍に対し敬意と感謝の意を表します。
 南あわじ市の平成25年度予算を提案するにあたり、市政に取り組む基本的な考え方を申し上げます。

 

時代認識と市政理念

 昨年は、ロンドンパラリンピックの柔道男子100キロ超級で北阿万出身の正木健人選手が金メダルを獲得しました。世界一という栄誉を南あわじ市にもたらし、国民・市民をはじめ障がいのある方に大きな勇気と希望を与えていただきました。郷土の誇りとしてご活躍をお祈り申し上げます。
 さて、世界の主要国では次世代のリーダーが決まり、新しい国際秩序の構築が求められております。グローバル社会の中で国益を重視した圧力が強まり、再生可能エネルギー技術の開発競争やシェールガスをはじめとするエネルギー革命が起きようとしております。
 日本では政権が交代し安倍晋三内閣が誕生しました。総理は、失われてしまった政治への信頼を取り戻し、山積する内政・外交の諸課題に総力を挙げて取り組み、国民の負託に応えていく決意である。
 実現不可能な空虚な言葉はいらない。何より大切なのはスピード感と実行力であり、「経済再生」「復興」「危機管理」に全力で取り組み危機突破に向けて、一つ一つ「結果」を出していくことにこだわり続けると述べております。また、成長していこうとする気概を失った国に未来はない。大胆な「金融政策」、機動的な「財政政策」、民間投資を喚起する「成長戦略」を「三本の矢」として経済再生に取り組み、「暮らしの不安」を取り除き安心社会を創り上げ、国民の命を守り競争力を高めるための国土強靭化対策を進めるとしています。
 兵庫県においては、井戸知事の熱意により「あわじ環境未来島特区」や「食のブランド淡路島」の推進、各種防災対策にも力を注いでいただいております。
 市長として市民の皆様から三期目の負託をいただきました。政治生命の全てをかけて市長という責務を全うしてまいる覚悟でございます。
 私が3度目の市長をめざしたのは大きく二つの理由があります。
 一つ目は、新庁舎建設や大学学部開設をはじめ、数多くのプロジェクトの推進や防災対策、少子対策などを提唱し実行してまいりましたが、最後まで責任を持ち着実に成果を上げ、将来への道筋をつけなければ南あわじ市の将来はないと考えたこと。
 二つ目には、長寿社会を迎え、まちづくりにとって欠かすことのできないのはシニアパワーであり、私が先頭を切ってその役割を果たすべきであると考えたからです。
 行政運営は、現実主義を徹底し具体的に形にしていかなければなりません。正念場を迎える今年は、「地域創成への始動の年」と位置づけ、中田市政総決算への道として「元気な南あわじづくり」に挑戦してまいります。

  • その一つは、地域を創成するための基礎づくりです。

      少子高齢化は人口構成に大きな変化をもたらし、雇用基盤の弱体化は地域の持続そのものを脅かしています。将来世代にこのすばらしい南あわじ市を引き継ぐために今必要なのは強固な産業基盤の構築です。
     産業を再生し起業を促進するためには、過去から受け継いだ地域資産を基盤に視点と発想を転換しながら新しく創造することが急務であり、所得の安定と職づくりをめざさなければなりません。
     国が進めようとする経済再生、成長戦略などの施策を貪欲に活用するとともに、新しく開校する吉備国際大学地域創成農学部の先生方と連携を密にし、多様性に富んだあらゆる仕掛けづくりに挑戦してまいります。また、淡路島まるごと食の拠点施設や若人の広場の公園化、観光資源の連携活用やあわじ環境未来島構想の推進等により市民や産官学民連携による大きなうねりを引き起こし、地方ならではの総合的産業の創成をめざします。
     仕組みの創成として、新庁舎の建設、市民交流センターの設置、分庁舎跡地利用により市民参加と地域間の競争意識を高め、市内4箇所で自治会等との出前行政懇談会を実施し、活力あるまちづくりへの創成に力を注ぎます。 

  • その二つは、安全で安心できる「ふるさと」の創成です。

     行政の最大の責務は、市民の生命財産を守り健康で幸せに暮らせるまちを創り上げることです。
     東日本大震災の教訓に学び、南海トラフ巨大地震や風水害に対する備えを強化するため、ソフト・ハード事業の連動によるより一層の防災対策に取り組んでまいります。
     快適な生活環境は市民の願いです。暮らしの安心を高めるため、老朽化したインフラを改善し、高齢者・学生の移動手段の見直しや安全な生活道路の整備などをすすめます。また、健康づくりや生活弱者対策など暮らしの安心を確保するための努力を重ね、焼却施設の統合に向けた整備など生活基盤の創成に努めます。
     子育て及び教育環境の充実は将来への投資です。少子対策の拡充や教育施設の再編をすすめ次世代を育てる基盤の創成に挑みます。 

  • その三つは、持続可能な行財政基盤の創成です。

     人口減少・少子高齢社会を迎え、構造的な難題を数多く抱えながら、国においては社会保障・税一体改革を取りまとめ「支えあう社会」の再構築をめざしております。
     本市においても、市民の皆様のご協力により行財政改革大綱に基づく各種計画を実行に移し、総人件費や公債費の削減などによる行財政基盤の安定化を順調に進めてまいりました。しかし、まだまだ道半ばです。逆ピラミッド化した人口構成や不安定な経済状況がもたらす課題を解決するために、地域活性化や成長できる分野に「選択と集中」を念頭に置いた事業を展開し、行財政改革後期実施計画の策定により中長期的視野に立った強固な行財政基盤の創成をすすめます。
     行政組織のスリム化と同時に、地域の実情に最も精通した市民、団体組織、NPO、企業等が中心となり、地域資源や知恵を生かした機動的な活動を奨励し、自立と共生を目的とした市民主導型のまちづくりを支援してまいります。

     

新年度重点施策

 平成25年度の予算編成におきましては、緊急性・必要性を総合的に勘案し経済対策を考慮しつつ「選択と集中」を念頭に置き、引き続き収支バランスのとれた予算とさせていただきました。
 それでは、南あわじ市総合計画に基づき、平成25年度の重点施策についてご説明いたします。


  • 職(食)づくり ~夢あふれ、働く場を生み出すまちづくり~
    • 行って楽しい交流・感動の舞台【観光・交流】

       交流人口の増大は、人口減少局面において非常に重要であり産業再生には欠かすことができません。そのためには、従来型観光・交流の視点を変える必要があります。単に見るだけ食べるだけでは支持を得ることができず、企業戦士や引退した方々、子ども達の心に響き生きる糧となるものは何かを見極め地方の魅力を商品化しなければなりません。
       答えは、おもてなしをする人の人生そのものが観光商品・特産品等に乗り移り来訪者に元気を与え、やすらぎを感じる空間や時間を提供することだと感じております。
       地域再生を唱える有識者や開校する大学の教員と共に、仕事づくりや総合的産業への脱皮をめざし、あらゆる可能性に挑戦してまいります。
       鳴門のうず潮世界遺産登録への挑戦を始めました。ふるさと資源の付加価値を向上させるために、携わる者や内容の質を高め認知度を上げることに努力してまいります。
       世界的建築家丹下健三氏が設計された「若人の広場」を再生し、市民や来訪者が憩う「平和を誓う公園」として新たな交流施設を整備します。
       6次産業化の象徴である淡路島バーガーが全国2位に入賞し人気が高まっております。造り手と産地の思いが商品に乗り移り感動を与える特産品づくりや体験・交流・学習活動を支援してまいります。
       都市交流が生産者・従事者の研鑽意欲を向上させファンを増やします。関係団体と連携しながら東京、大阪、西宮での南あわじフェアなど宣伝活動を奨励するとともに、淡路ファームパークイングランドの丘や淡路人形座、観潮船や黒岩水仙郷、慶野松原や広田梅林、海釣り公園など魅力ある集客施設相互の連携と新たな拠点施設整備を促進し、花火大会やだんじり祭、ロングライドなどのイベント実施と特徴ある市内温泉・宿泊・飲食施設を組み合わせた回遊商品の開発をめざします。
       観光ボランティアを育成し、文化・スポーツ合宿を推進するとともに、観光地の美化活動や指定管理した宿泊施設の適正管理に努めます。

    • ふやさんか!食づくりの担い手【農漁業】

       TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)交渉参加検討などグローバル化による圧力が高まり、農漁業における高齢化、後継者不足、所得の不安定化などと相まって将来不安が増大し、地方は自ら生き抜くすべを模索しなければなりません。しかし、日本の食料安全保障や消費者の志向には農漁業の将来性に一点の光が見えます。
       あわじ環境未来島構想に基づき、いよいよ吉備国際大学南あわじ志知キャンパス地域創成農学部が開校します。大学誘致による単なる直接的な地域活性化に止まらず、生産・加工・流通・販売、6次産業化やマーケティング戦略、農村の再生などをテーマとした優秀な研究者の知財・ネットワークを思い存分発揮いただき、土づくりや加工品開発などの即効性のあるものや農漁業振興、まちづくりに至るまで地域創成に全力を尽くします。
       大学に設置する地域連携センターと植物クリニックセンターを活用し、大学・団体組織・農業者と連携しながら大産地をフィールドとした新たな展開に挑んでまいります。大学教員の提唱を受けて、京都で行なっている産官学民連携コンソーシアム組織の地方再生版南あわじコンソーシアム組織の設立を模索し、日本のモデルと成りえる地域創成戦略を具現化します。
       あわじ島農協が設立した(株)アグリアイランドを応援し、大学との連携を視野に入れた人材の育成、後継者の確保、耕作放棄地の解消、過重労働の軽減などを促進します。
       淡路島の農漁業をはじめとする各種特産品を一堂に販売及び食する施設を設置するため「淡路島まるごと食の拠点施設」を整備し、インターネットを含む販売促進や情報の受発信・商談拠点、観光・宿泊・田舎暮らしの総合案内、地域の生活や文化の紹介、新たな雇用創出を図ります。
       高齢化・後継者不足に対応するため生産基盤の整備を急がなければなりません。ほ場整備では、新たに國衙地区に取組み、大規模県営事業を着実に推進します。新規に震災対策事業として稲田新池、櫟田大池整備に着手し、徳原地区など新たなため池整備を開始します。初尾川、鮎屋川のかんがい排水対策をすすめるとともに、柿ノ木ダムの取水放流点検や土地改良事業、オニオン道路の整備を行います。
       産地の競争力を高めるため、志知ライスセンターの増強を応援し、集落営農組織への支援や環境保全型農業の推進、花づくりやバイオマス利活用を推進します。
       担い手づくりとして、新規就農者への研修期間助成や農業学生研修、認定農業者や女性農業者への学びの場の提供、農業機械導入の補助や利子補給事業を実施し関係組織の連携による支援を行うとともに、地域おこし協力隊制度を活用し、沼島・灘地区の再生に挑戦します。
       また、経営所得安定対策や農地・水・環境の保全活動を有効に活用し、中山間地域の活性化を図ります。
       「食のブランド淡路島」を推進するため、灘のビワ復活大作戦や玉葱種子もみじの奨励、玉葱偽装防止対策や米粉利用を促進し、産地直売所との連携による都市地域での販売促進活動を促進します。
       酪農・和牛振興対策として、北海道牛導入や乳質改善などをすすめ、優良和牛の自家保留や優良な土づくりには欠かせない堆肥の流通を促進します。併せて兵庫県畜産共進会の地元開催を支援します。
       鳥獣被害を軽減するため、進入防止柵の設置や捕獲拡大を推進し、食肉加工販売の道筋を探ります。加えて治山事業や林道の修繕、松くい虫防除、農業共済事業を適切に行います。
       地籍調査においては、防災対策として、阿万・福良地区や大日川改修計画に基づく松帆志知川、倭文庄田地区を調査します。
       漁業は、地域の魅力を最大限にアピールできます。3年とらふぐ、鱧、鯛、アジなどのブランド化を支援するとともに、アオリイカの産卵床や産卵用たこ壷投入を継続し、海底耕耘による栄養塩の供給や沼島地区の藻場造成、離島漁業の再生支援をすすめます。漁獲量の減少、価格の低迷など厳しい状況にあります。漁業資源を確保するため、タイ、ヒラメ、オコゼ等の稚魚を放流し、並型魚礁や築いその設置、漁港施設の機能強化や災害対策に取り組み、海釣り公園の適正な維持管理を行います。
       あわじ環境未来島構想を推進すべく重点地区沼島の活性化に努めます。 

    • 南あわじブランドの確立【商工業】

       商工業の活性化は至上命題であり、業種単独での生き残りには限界があります。農漁業や観光、飲食や集客施設と連動した農商工・産官学民連携を重視し、新たな商品開発やマーケティング活動、ネット販売や起業を促進し、中小企業の経営改善や地域の消費を喚起するGENKI応援振興券の発行等、商工会を中心とした積極的な活動を支援します。
       手延そうめんのブランド化や特産品の販路開拓、まちのにぎわいづくりを推進するとともに、人気が高まっている空家を活用したカフェや農家民宿を応援し、定住及び雇用の確保と地域特産物の流通を促します。
       伝統ある瓦産業は極めて厳しい状況にあります。新商品や新技術開発、国内外の販売促進活動を支援し、淡路瓦の屋根工事に対し補助を継続します。また、雇用を拡大するため、大小の企業誘致に力を注ぎ、大学誘致による経済波及効果を高めるとともに、市の緊急雇用対策として多数の嘱託臨時職員を雇用します。

  • 人づくり ~知恵あふれ、郷土愛が満ちるまちづくり~
    • 大好き!ふるさと南あわじ【郷土愛】

       郷土の自然景観や歴史文化、祭や住む者の営みは、心に刻まれ、ふるさとへの郷愁として記憶に残り人生の原点となります。
       鳴門のうず潮世界遺産登録運動をきっかけに美化活動を喚起し、すばらしい景色が広がる若人の広場の公園化により、やすらぎの場所を提供し、美しい自然や貴重な文化財など多くの文化遺産を保護・調査します。
       世界に誇れる淡路人形浄瑠璃は、先人達が残していただいた貴重な文化遺産であり、まちおこしに苦慮する全国から羨ましがられております。淡路人形座を中心に後継者の育成や保存伝承に力を注ぎ、全国人形芝居サミットを実施します。また、老若男女が継承する「だんじり唄」活動を支援し、誇り高き郷土愛を醸成します。
       ボランティア精神に培われた市民力を大切に、自治会や消防団等による安心安全活動、花いっぱい運動、地域のおじさん・おばさん運動や防犯活動などの見守り等自主活動を奨励してまいります。
       県民交流広場やコミュニティ活動、集会所の改修等を援助し、沼島総合センターを改修するとともに、学校や地域で命と人権を大切にする学習活動の充実に努めます。

    • 一人ひとりが明日を拓くリーダー【教育】

       事件や事故が多発する中、地域や家族にとって掛替えのない子ども達の健全な成長は心からの願いです。子ども達のやる気や生きる力を育み、適正な教育環境を確保するため、教育委員会や教職員、地域指導者と強力に連携しながら子ども達の可能性を引き出してまいります。
       保護者の皆様や地域の方々のご尽力により西淡中学校が開校します。教育施設再編計画に基づき実施した統合校に対し万全を期します。
       いじめ・不登校対策に力を注ぎ、就学援助対策や遠距離通学者に対するスクールバスを確保するとともに、トライやる・ウィークや環境体験学習、自然学校を実施し、パソコンを活用した情報教育や道徳教育を推進し充実した教育環境を整えます。
       広田小学校の大規模改修や三原中学校体育館の改修設計に着手し、小中学校の特殊建築物や非構造部材の耐震化点検と、児童生徒用机・椅子の買換えや営繕工事、給食センターの修繕を適切に行ってまいります。
       外国人講師の確保や外国人児童生徒の受入体制を整え、アジア国際子ども映画祭の実施や姉妹都市アメリカセライナ市との交流を行い、国際教育を充実させます。また、体育文化活動による健全な育成をめざすため選手派遣を支援します。
       幼稚園の的確な運営と管理に努め、幼児教育の充実を図ります。
       新たに離島高校生就学支援を行うとともに、PTAや地域と協力して淡路三原高校の7クラス維持を要請します。
       生涯学習活動は、生き甲斐を生み出し人づくり地域づくりを助長します。テニスコートの改修やビーチバレー大会の誘致を支援するとともに、多様な学習機会と交流活動を提供するため、公民館、体育施設、図書館における講座やサークル活動、図書増冊を推進し、適正管理に努めます。 

    • 情熱と生きる喜びあふれるまち【生きがい】

       人は、必要とされること役に立つことが生きがいに繋がり、小さくても目標を持つことが生きる糧となります。
       参画と協働によるまちづくりやボランティアによる社会貢献活動を奨励し、男女共同参画の推進による女性の地位向上に努め、田中正平生誕150年や古事記編纂1300年を契機に活発になってきた音楽のまちづくりや歴史のまちづくりを支援します。
       良質な芸術や郷土芸能に触れる機会を充実させるため、滝川記念美術館「玉青館」や淡路人形浄瑠璃資料館を有効利用し学習活動を促進します。併せて、文化協会や体育協会と連携し、市民の交流及び健康増進、芸術文化やスポーツの振興を図り、公園や子どもの広場など市民の憩いの場の活用を促します。。

  • 安らぎづくり ~元気あふれ、住んで快適なまちづくり~
    • とにかく「いのち」が一番!【安全】

       南海トラフ巨大地震の発生が近づいております。政府の地震調査委員会は、発生可能性の評価内容自体を見直す作業を進めており、「数値は暫定的」としながらも30年以内に発生する確率が、東南海地震は70%~80%、南海地震は60%と発表しました。
       「自分の命は自分で守る。家族の命は家族で守る。地域の命は地域で守る。」市民一人ひとりが日頃から周到な準備を整え、「逃げる」ことが先決です。
       合併以来防災対策を最優先に、ケーブルテレビ網による宅内告知放送及び112箇所の屋外スピーカー・サイレン、屋外監視カメラ、沼島のヘリポート、避難路整備、小中学校耐震化100%、保育所の耐震化、備蓄食糧や資機材の整備など数多くのハード事業を行ってまいりました。
       しかし、個人、家庭、地域が防災意識を高く持ち、繰り返し訓練を重ね、いざという時の行動を体に覚え込まさなければなりません。
       地域や保育所・幼稚園、小中学校での防災訓練、自主防災組織による地域での助け合いのシュミレーション、研修や防災リーダーの養成による心の準備づくりを積極的に推進し、防災意識を高めます。
       全国瞬時警報システム(Jアラート)やひょうご防災ネット、衛星携帯電話を的確に活用し、CATV網を通じて屋内外に発信するとともに、福良港津波防災ステーションを即時活用できる体制を持続します。
       「逃げる」対策として、福良、阿万、沼島地区を中心に避難路や太陽光発電による街灯を整備し、地域とともに避難マニュアルを作成します。  
       また、地域防災計画の見直しやハザードマップを作り直すとともに、災害時における避難所の機能強化として、福良小学校に蓄電池付太陽光発電設備を備え、阿万、沼島小学校に災害時情報伝達所を設置します。
       避難所の防災資機材の充実と併せて、あわじ環境未来島構想エネルギーの自立を目的に、神戸大学や県立工業技術センターのご尽力により沼島小学校他地区内に太陽光発電設備を整備するとともに、市内における屋外拡声器の補充を行い、福良湾口防波堤の整備に向けて検討します。
       福良地区の主要避難路に接する個人住宅の耐震診断及び改修助成を行い、淡路広域防災拠点の備蓄食糧や防災資機材備品の即時活用体制を堅持します。また、保育所・幼稚園、小中学校の児童生徒全員に防災頭巾を準備し震災発生時に備えます。
       災害時は地元の消防活動が頼りです。消防設備の維持管理及び活動支援や老朽化した積載車、小型動力ポンプの入れ替えを進めるとともに、消火栓の維持や新設等を行います。また、淡路広域消防事務組合の適正な機能維持及び的確な指導管理に努めます。
       トンネル天井板崩落事故を教訓に、老朽化した道路・橋梁の点検管理を怠らず長寿命対策に取り組み、転落防止柵やグリーンベルトを設置します。また、道路の新設改良として新たに徳長國衙線、古津路慶野線などに着手し、茶屋池線や土井線など多数の道路整備をすすめます。
       一方、県道福良江井岩屋線湊交差点付近、大谷鮎原神代線掃守付近などの主要県道の整備を県と連携して推進します。
       低地対策として、国・県と共に三原川水系河川整備計画を積極的にすすめるため、入貫川排水機場を完成させ大日川の改修など着実に実施してまいります。
       地域から膨大な要望がある市道の維持修繕や市単独道路改良事業、災害復旧を含めた河川改修を実施するとともに、高潮対策や河川・排水路整備を適切に行い災害対策や住環境の改善に努めます。
       排水機場並びに港湾や公園などの適切な維持管理や改修、福良地区での急傾斜地対策などによる安全・安心な生活基盤づくりを推進し、不法投棄パトロールや海岸清掃に取り組みます。また、広田地区市営住宅の建設に着手し、老朽化した市営住宅の解体に取り組みます。
       地域の治安を守るため南あわじ警察署との連携を強化し、交通安全対策と併せて不審者情報をメールで送信する「こどもあんしんネット」を活用するとともに、キッズ保安官の活動を支援し防犯意識を高めます。青色パトロールや地域の見守り活動を支援し、防犯灯や街路灯、カーブミラーの設置・維持に努めます。 

    • 延ばせ健康寿命!【健康】

       市の高齢化率が約29%となり、益々高齢者の活躍が求められており、地域活動の指導者や基幹産業である農漁業等の従事者として地域を支えていただくためには、健康寿命を延ばす必要があります。
       貴重な知識や経験を次世代に引き継ぐ老人クラブ活動を支援し、単位老人クラブ健康づくり事業を拡充するとともに、いきいき百歳体操の推進やシルバー人材センターへの支援を継続します。
       医療費の軽減は健康で長生きをすることです。予防を重視した対策に力点を置き、町ぐるみ健診の受診率向上を図り生活習慣病等の早期発見と介護及び疾病等の予防に努め、新たに特定健康診査を支援するとともに温浴施設の利用を促進し健康増進に努めます。
       また、休日応急診療や病院輪番制時間外診療、病床や小児夜間救急体制を堅持するとともに、外出支援サービスや緊急通報システムの普及を図ります。
       膨らむ国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険事業など各種福祉医療事業を適正に運営します。 

    • 子どもを産みたい、育てたいまち【子育て】

       子育てや働く環境の充実が、人口減少・少子高齢社会の課題解決に欠かせません。子ども・子育て支援事業計画ニーズ調査を行い、出産直後の訪問相談や子育て学習・支援センター活動を推進し、学童保育や放課後子ども教室の適切な運営により、子育て環境の充実に努めます。
       阿万保育所の修繕や市保育所の増築を行い、延長保育や一時保育を充実させます。
       保育料の第2子以降無料化や在宅子育ての支援を堅持し、子ども達の医療費を軽減するため「すこやか子育て支援助成金制度」を拡充させ、中学3年生までの入院費及び小学6年生までの通院費を無料にするとともに各種予防接種事業を実施します。
       障がい児や母子家庭、生活保護家庭等に対する各種支援の維持と併せて、特定不妊治療費の一部助成や妊婦健康診査を援助します。
       また、縁結び事業や新婚世帯の家賃補助、通勤通学者の交通費助成を継続し、結婚や定住を促進します。
       社会福祉協議会を中心とした福祉ボランティア活動や民生委員・児童委員連合会の見守り活動を支援します。
       身近な生活交通として、市民が自由に移動できるコミュニティーバスを大幅に見直します。やまなみ苑の施設大規模改修を行い、ゴミの減量化やリサイクルに努め、花づくりや一斉清掃などの環境美化を推進します。太陽光発電の導入を促進し、あわじ環境未来島構想に基づくエネルギーの持続を推進します。
       下水道事業については、加入促進に全力を注ぎ、市内各地の管渠布設等適正な整備及び管理を行います。
       水道事業においては、淡路広域水道企業団と連携を強め、安全で安定した水の供給体制を持続してまいります。

行財政構造改革の推進

  • 自立・持続可能な都市(まち)をめざし、高い市民力と効率性が発揮される行財政運営

     本市においては行財政改革を断行し、地方債残高や実質公債費比率の減少、3年連続で収支バランスのとれた予算編成を行ってまいりましたが、合併算定替による地方交付税等の特例期間が終了する平成32年度を見据えて、限られた財源の有効活用を行う必要があります。
     政府は、「アベノミクス」の名の下に経済対策をはじめとする様々な戦略に取り組もうとしております。安全で安心な生活基盤整備と雇用の確保や産業の振興は、持続可能なまちづくりに欠かせず、「選択と集中」により国の示す施策を最大限に活用し次世代へ繋げる対策を積極的に展開してまいります。
     併せて、人口減少・少子高齢化により肥大する社会保障負担を見据え、多様化する市民ニーズに応えながら、行財政改革後期実施計画を策定するとともに、既に策定した財政計画による各数値目標が達成できるよう財源の効率化に努めます。

  • 経営感覚にあふれた市民満足度の高い行政経営の推進

     総人件費の抑制や経費の効率化に取り組み、指定管理した施設の運営に対する適正指導に努め、事務事業やシステムの改善・改革を図ります。
     市職員の目的意識やコスト意識を高め、閉庁日における住民票等予約交付制度や毎週木曜日の窓口時間延長を継続しサービスの質を向上します。
     新庁舎建設によるシステムの効率化と合わせて、市内21箇所の市民交流センターの設置により、活力ある地域活動の促進と超高齢社会を視野に入れた行政サービスの提供をめざします。 

  • 地方分権時代にふさわしい自立できる行政経営の推進

     地方を再生するには、自立意識に芽生えた市民の方々や職員が、知恵と工夫により人材・資源・資金・情報・時間などを最大限に活用し、新たな仕組みや戦略を生み出し実践することが大切です。
     定員適正化計画の着実な実施と激変する時代に対応できる職員を育成し、人事評価システムや国家資格等取得補助により人材を養成します。
     予算編成においては、職員の創意工夫が発揮できる「財源割当方式」と財源配分の重点化を図り、将来世代に大きなつけを回さないよう、適切な起債の発行や積立金の確保に努めます。
     税負担等の公平性を保ち適切な財源確保を行うため、税・使用料・手数料等の滞納事案に対し厳正かつ的確・迅速に対応し、市民の利便性を高めるコンビニ収納を開始します。
     未利用財産の売却、民間広告の掲載などの財源の確保にも努め、公共工事おける入札・契約等の適正な競争原理と透明性・公平性の確保を促進します。

  • 市民との信頼関係に基づく協働による行政経営の推進

      市民やNPO、企業などが中心となって行うまちづくりや地域活性化事業が全国的に拡大してまいりました。
      市民のやる気と能力を引き出すため、市民参画・協働による活動を支援するとともに、広報紙やホームページ、ケーブルテレビなどを通して情報伝達を迅速に行い適切な情報の公開と共有に努めます。また、セキュリティ対策や行政情報の管理に万全を期します。

 以上の方針のもとに編成した平成25年度の歳入歳出予算は、

  • 一般会計 260億8,000万円(前年比 +6.9%)
  • 特別会計 188億1,144万4千円(前年比 △1.9%) 
  • 内訳
    • 国民健康保険特別会計  64億2,801万7千円
    • 後期高齢者医療特別会計 12億3,715万2千円
    • 介護保険特別会計 45億6,949万5千円
    • 下水道事業会計 50億3,398万6千円
    • 他10特別会計 15億4,279万4千円
  • 合計 448億9,144万4千円(前年比 +3.0%)です。

  

  平成25年度予算の編成にあたっては、地域からの膨大な要望や事務事業など、事業の緊急性と優先順位を精査し、財源の効率的かつ効果的配分に努め、市の将来への布石となる的確な事業展開が図られるよう、予算を編成いたしました。
  さて安倍総理は、「過去を振り返っても、あるいは前政権を批判しても、今現在、私たちが直面をしている危機、課題が解決されるわけではありません。我々は過去を振り切り、今から未来に向かって力強く第一歩を踏み出していきたい」と力説します。
  「塩こうじ」が何故売れたのか。300年以上続く老舗のこうじ屋が廃業に追い込まれ、時代遅れのこうじに未来はあるのかと悩み苦しんでいました。女将の浅利妙峰さんは、もう一度真正面から「こうじ」に向き合い、専門書を読みあさり江戸時代の庶民の食生活を記した書物を発見、「塩こうじ」をアレンジし一大ブームを起こしました。浅利さんは、自分だけが一人勝ちするのではなく、全国のこうじ屋全体が良くなるためノウハウを公開し、料理講習会やニューヨークでの広報活動を行いました。「一歩踏み出せば世界が変わる」「宝は足元にあった」「伝統で攻める」、何よりも自信をなくしている仲間達が前向きになれるよう共に考え励ますことだと語ります。
  足踏みや批判・評論をする時期は過ぎました。自立・再生への道は、ふるさとへの思いの強さと積み重ね、そして覚悟にあります。
  議員各位には、政権交代や県の改革による影響、市の現状をご理解賜り、慎重審議のうえ、適切なるご議決をいただきますようよろしくお願い申し上げ、南あわじ市平成25年度施政方針といたします。


  平成25年2月25日

                                                  南あわじ市長  中 田 勝 久

 

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