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平成22年度施政方針

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「食」がはぐくむ ふれあい共生の都市(まち)~夢 ・ 知恵 ・ 元気あふれる 豊穣の郷づくり~

 

平成22年度施政方針 [PDFファイル/675KB]

 

目次

  • 時代認識と市政理念
    • 着実に前進する年 
      • 売り出す、生み出すことへの挑戦
      • 安心で安全なまちづくりへの挑戦
      • 強固な行財政基盤づくりへの挑戦
  • 新年度基調
  • 新年度重点施策
    • 職(食)づくり
      • 行って楽しい交流・感動の舞台【観光・交流】
      • ふやさんか!食づくりの担い手【農漁業】
      • 南あわじブランドの確立【商工業】
    • 人づくり
      • 大好き!ふるさと南あわじ【郷土愛】
      • 一人ひとりが明日を拓くリーダー【教育】
      • 情熱と生きる喜びあふれるまち【生きがい】
    • 安らぎづくり
      • とにかく「いのち」が一番!【安全】
      • 延ばせ健康寿命!【健康】
      • 子どもを産みたい、育てたいまち【子育て】
  • 行財政構造改革の推進
    自立・持続可能な都市(まち)をめざし、高い市民力と効率性が発揮される行財政運営

 第31回南あわじ市議会定例会の開会にあたり、議員各位のご健勝をお喜び申し上げ、日頃のご精励ご活躍に対し敬意と感謝の意を表します。南あわじ市の平成22年度予算を提案するにあたり、市政に取り組む基本的な考え方を申し上げます。

 

時代認識と市政理念

 南あわじ市は、市制5周年を迎えました。今までお支えいただきました市民の皆様、議員各位に心より感謝申し上げます。
 さて、昨年国民は、実質的に初めての政権交代を選択いたしました。鳩山政権は、「戦後行政の大掃除」として、しがらみや既得権益を一掃し、地域主権型の法制度へ抜本的に変えるとしており、「政治主導」「コンクリートから人へ」「事業仕分け」など劇的な変革に挑もうとしております。
 その予算は、昭和21年度以来、税収が公債費を下回りながらも、「命を守る予算」として「子ども手当」や「公立高校授業料実質無料化」、「農家に対する戸別所得補償制度」他、数々の新規事業に取り組み、公共事業約18%削減、社会保障費約10%増となるなど、今までにない予算となっております。
 また、新成長戦略基本方針を定め、「市場原理主義」から「課題解決型国家」への転換をめざし、本年6月を目処に工程表を完成させるとしております。そこには、「地方経済の地盤沈下が著しいのは、国の地域振興策が、地方の個性を伸ばし自立を促してこなかった」と断言しています。
 この大変革に適切に対応するためには、市長、職員が、常に状況を把握し、考え、実行に移せる気構えが必要です。
 ある企業家は、「組織はさんまと同じ、頭から腐る」と言われます。組織の種別や大小にかかわらず、指導者は、情勢を適切に分析し、将来に責任を持った的確なリーダーシップを発揮しなければなりません。
 市制5周年を迎えました今年は、「着実に前進する年」と位置づけ、「自立への挑戦」を継続してまいります。

  • 売り出す、生み出すことへの挑戦です。 市内の朝市や青空市は、関係者の努力や工夫により沢山のお客様を集めるようになりました。行動と継続による成果です。
      厳しい経済環境を生き抜くには、自らの課題にもかかわらず、単に座して何もしないで批判するだけの風潮があればこれを否定し、他人依存型の考え方があればこれを改める必要があります。また、昔を懐かしむだけでは再生できません。
     産業の活性化を急ぐ必要があります。政府の新成長戦略では、観光立国・地域活性化戦略を打ち出し、日本人のみならず、外国人にとっても魅力的な観光メニューの提供により国内外の交流人口を拡大し、地域経済の活性化や雇用機会を増やすとしています。単なる観光ではなく、地域産業、歴史文化、自然景観等を融合させ、体験や人のやさしさなど、ふるさとの雰囲気そのものを商品化し売り出すことが必要です。
     南あわじ市は、極めて豊富な素材・人材を有しております。全国の優良事例を参考にしながら、市民の「やる気」を喚起し、特産品を生産するだけの農・漁業ではなく、健康増進・生命維持産業としての可能性を膨らませ、生産・加工・流通を網羅した6次産業化への進化や、集客施設や飲食・販売店の面的連携による仕掛けづくりに挑戦してまいります。
     人材を含めた「ふるさと資源」全てを一体化させ、総合的産業へ大転換し、多様性の宝庫である南あわじ市の将来への夢を広げてまいります。
     人材育成や後継者育成を行うため、研修や交流による新たな発見や着実に前進するための仕組みづくりに挑戦してまいります。 
  • 安心で安全なまちづくりへの挑戦です。 市民の安心で安全な生活を確立するためには、生活基盤や生産基盤の整備をはじめ、福祉・医療や教育などの幅広い対策と併せて、将来を見据えた多方面にわたる事業を展開しなければなりません。
     特に、子育てや教育は個人の問題ではなく未来への投資であり、災害への準備は、市民の命を守る重要な施策です。
     本格化した人口減少・少子高齢化を食い止めるため、少子対策に力を注ぐとともに、安心して暮らせるよう防災対策に全力を挙げ、併せて、ケーブルネットワーク網を活用した身近なシステムの構築を推進してまいります。
     また、低地対策は地域や市民の生命財産を守るために不可欠な大事業であり、関係市民の全面的な協力を受け、積極的に推進してまいります。
     生活弱者や高齢者への配慮を怠らず、安心で安全なまちづくりに挑戦してまいります。
  • 強固な行財政基盤づくりへの挑戦です。
     地域主権は地方の自立を促しています。産業の低迷、人口減少・少子超高齢社会の到来、国内外の急激な変化、膨大な市民からの要望、厳しい財政状況など、数多くの構造的重要課題を抱えている地方が自立するためには、市民参加型によるまちづくりの積極的な推進と徹底した行財政改革が必要です。
     私たち世代が、痛みの伴う行財政改革に真っ向から取り組み成果を生み出すことこそが、子孫に対する責務であると確信いたしております。
     目標である平成23年度収支バランスの均衡が図られる目処が立ってまいりましたが、一つの通過点として油断せず、「第2次行財政改革大綱」に基づく行財政改革を断行しながら、強固な行財政基盤を創りあげてまいります。
     また、公用・公共用施設については、庁舎等公共施設整備検討委員会からの答申を尊重し、整理統合廃止を検討するとともに、職員の削減と効率的な行政経営を行うため、新庁舎建設を推進し、サービスの低下を招かないよう市民交流センター(仮称)の設置をめざします。
     新政権は、「新しい公共」をめざす取り組みを積極的に支援するとしています。官だけではなく、市民、NPO、企業などの民間が、公共的なサービスの提供主体となり、身近な分野で活躍していただくことです。
     ご貢献いただいている花づくりや各種地域活動のように、「参画と協働」「自主自立」「自助・共助・公助」を実践できる仕組みづくりに挑戦してまいります。

 

新年度基調

 南あわじ市総合計画に基づき、暮らしやすく、魅力ある地域づくりを行うため、めざすべき都市像・市民の生活像を『「食」がはぐくむ ふれあい共生の都市(まち) ~夢・知恵・元気あふれる 豊穣の郷(さと)づくり~』と定め、都市(まち)づくりの3つの柱として、

  • 一、職(食)づくり ~夢あふれ、働く場を生み出すまちづくり~
  • 一、人づくり ~知恵あふれ、郷土愛が満ちるまちづくり~
  • 一、安らぎづくり ~元気あふれ、住んで快適なまちづくり~
    を進めてまいります。

 また、南あわじ市のめざすべき行政経営の姿、市民参画や行財政運営のあり方を「自立・持続可能な都市(まち)をめざし、高い市民力と効率性が発揮される行財政運営」として、市民と行政の対話と協働を大切にし、スリムで機能的な行政へ転換してまいります。
 平成22年度の予算編成におきましては、引き続き厳しい財政状況であることから、「選択と集中」を念頭に、将来負担・経済対策を考慮しつつ、緊急性・必要性を総合的に勘案し、国の平成21年度第2次補正予算による交付金事業と一体化した予算案とさせていただきました。
 それでは、南あわじ市総合計画に基づき、平成22年度の重点施策についてご説明いたします。

 

新年度重点施策

  • 職(食)づくり ~夢あふれ、働く場を生み出すまちづくり~
    • 行って楽しい交流・感動の舞台【観光・交流】 高速道路料金の低減化は、観光産業における交流人口の拡大、特産品の物流コストの軽減、日常生活における移動費の軽減、定住促進、企業進出など各方面において大きな効果が見込まれます。
       しかし、「上限料金制」の導入など制度改正が予定され、不透明感が増しておりますので、引き続き高速道路料金の低減化に向け、努力してまいります。
       観光庁より認定された淡路島観光圏を最大限に活用し、魅力あるふるさとづくりに邁進しなければなりません。
       既に水仙や鱧、ほんまもん玉葱などは、都市部において大々的にPRし、マスコミを活用した宣伝活動に力を入れております。
       また、淡路島オニオンキッチンや淡路島牛丼、淡路島ヌードルなど、複数の食材を組み合わせた魅力ある商品開発もすすめられております。
       観光産業という視点だけではなく、農漁業や瓦産業、歴史や文化、景観や人柄などと観光を融合させ、新しい体験・交流商品を生み出すことに挑戦してまいります。
       淡路島観光圏協議会や4月に合併予定の淡路島観光協会と強力に連携しながら全国に発信し、各種団体や関係機関とともに、見て、食べて、楽しめる「ふるさと資源の宝庫」、南あわじ市を大々的に売り出し、少しのチャンスを大きく生かす努力をいたします。
       韓国南海(なめ)郡(ぐん)との交流も始まりました。沢山のお客様をお迎えするため、5万人みんなが案内人になるべく、成果が出始めた観光ボランティアを養成増員し、来訪者が望む受け入れ態勢を整えるとともに、文化・スポーツ合宿を誘致します。
       宿泊客への対応を適切に行うため、民宿、旅館、ホテル相互の連携や地元特産品の奨励を強化し、慶野松原荘などの公共宿泊施設の健全経営と指定管理の適切指導に努めます。
       灘黒岩水仙郷の安全対策や名勝慶野松原遊歩道の改修を行い、うず潮や淡路ファームパークイングランドの丘、海水浴場など、集客施設や史跡を拠点に回遊性・滞在性を高め、移動手段の連携を図りながら質の高い観光地をめざします。
       福良地区と一体となった地域振興を図るため、淡路人形会館(仮称)を平成23年春に完成させ、足湯を含めた温泉振興や魚の棚構想を視野に入れた多面的な地域活性化策を検討します。
       また、だんじり祭や花火大会などの市民まつりを市制5周年記念事業と位置づけ、大鳴門橋開通25周年記念イベントと併せて集客力の強化に努めるとともに、都市住民との交流を拡大させるため、丸山、福良海釣り公園の補修工事を実施します。
    • ふやさんか!食づくりの担い手【農漁業】 政府は、土地改良事業費の大幅な削減や戸別所得補償制度導入など、農政改革に取り組もうとしております。各種施策に即応し、農家の利益向上を図るため、国、県の動向を注視しながら順応できるよう迅速・的確な対応に努めます。
       消費者の「食」に対する思いが強くなっております。南あわじ市の基幹産業である農業は、玉葱をはじめ主要野菜や酪農、和牛生産において全国有数の産地であり、飛躍的に成長する可能性を秘めています。
       安心・安全だけではなく、健康増進・生命維持産業への変革をすすめ、農業団体や県との連携を強化し、生産体制の整備や特産品のファンづくりを促進します。
       担い手づくりについては、実践する新規就農者を関係機関と連携しながら応援するとともに、集落営農や大規模経営化への援助、女性農業教室や農業高校生の研修、機械導入などに対する利子補給、認定農業者や農業研究グループへの支援など多角的にすすめます。
       耕作放棄田の保全支援や和牛・山羊の放牧による遊休農地の解消に努め、農地の流動化や中山間地域の活性化を図ります。
       食育や地産地消の一環として、給食センターでの地元食材の積極的な活用や小学生の農作業体験を継続し、共進会と併せた食まつりを開催します。
       高齢化や離農により農業資源の維持が困難になっているため、農地・水・環境の保全を目的に、農業者が地域住民と共に水田資源を守る活動について積極的に支援します。
       酪農振興においては、新たに北海道牛の導入を行い、優良後継牛の育成やロールベーラー整備による効率的な飼料生産を促進します。また、環境循環型農業を推進し、優良な土づくりを行うため、家畜ふん尿処理施設の適切な活用と堆肥使用補助により流通を促進します。
       和牛生産においては、高値で取引されるようになりました。ブランド化競争に勝ち抜くため、継続して優良和牛の増頭、自家保留による効率的な育種改良を行います。
       鳥獣被害に対しては、有害鳥獣対策協議会及び関係機関と連携を図り、的確な駆除及び防護策の新設補助を行うとともに、林道の維持管理や松くい虫の適正防除に努めてまいります。
       昨年、大手量販店マイカルと提携し新たな交流を生み出したNPO法人などの地域活動を応援するとともに、都市生活者が求める田舎暮らしや市民農園を奨励します。農村ボランティアや空き家を活用した民宿、移住・交流による定住を促進し、新しい農村のあり方を模索します。
       全国ブランドの玉葱生産を維持するため、新規に晩生品種もみじ種子助成を行い、農協賀集集出荷選果施設、八木レタス荷受けライン整備を支援します。また、野菜残渣の不法投棄対策として、処理施設の適切な指導管理に努めます。
       生産基盤の整備は、高齢化・後継者不足に対応するため早急に進めなければなりません。新規に国衙地区ほ場整備調査設計に着手し、現在実施している県営・団体営ほ場整備を着実にすすめます。また、農道や用排水路などの整備補修等、地元施工の土地改良事業を積極的に促進します。
       ため池改修においては、新たに菖蒲谷地区や櫟田地区、新田地区に着手し、広田油谷(ゆだに)地区、賀集生子上地区など数多くのため池を改修します。
       新規に5地区36.1kmの畦畔コンクリート事業を実施し、基幹水利施設の改修計画を策定するとともに、国・県の協力をいただきオニオン道路整備を推進します。
       地籍調査においては、新たに倭文庄田地区に着手し、広田及び志知地区、松帆古津路地区を継続調査します。
       農業共済事業においては、災害・事故時等の適切な対応や損害評価を行い、農業経営の安定を図ります。
       漁業は魚種が豊富でありながら、価格や漁獲量が低迷しております。昨年、売り出そうキャンペーンとして各地で特産品の販売促進を行いました。大阪難波における沼島アジふるまいアンケートでは、美味しいが93%にもかかわらず、沼島を知っているが23%と、認知度が低い結果となりました。漁業者自らも努力学習しようと必死であります。
       漁業者同士の強固な結びつきにより海を大切にし、資源を増殖させるとともに、特産品の評価を把握しながらマーケティングに力を注がなければなりません。
       鱧や桜鯛、アジや3年とらふぐなど、特産品のブランド化をすすめ、懸命に努力する自主活動を応援してまいります。
       つくり育てる栽培漁業を促進するため、タイ、ヒラメ、オコゼ等の稚魚を放流し、海面環境の保全に努めながら、並型魚礁や築いそを設置します。地産地消を実践するための生産物直売施設や朝市を応援するとともに、産卵用たこ壷やアオリイカの産卵床の設置を継続します。
       経営基盤の強い漁協を構築し、オール南あわじで販売戦略を促進するため、漁協合併を支援します。
       水産物生産拠点の整備については、新規に灘漁港の浚渫を行い、沼島漁港の防災対策や離島漁業の再生支援をすすめます。
    • 南あわじブランドの確立【商工業】
       景気の2番底が心配されます。好評であった「元気出そう!商い応援振興券」を単独で取り組み、市内経済を活性化させるとともに、緊急雇用対策として嘱託臨時職員を20名程度確保します。
       ブランド化をすすめるには、有形無形にかかわらず背後にある価値を集約し、解りやすくシンボル化するとともに、その商品を保証し、違いやイメージを強調しなければなりません。また、その価値を見い出すためには「こだわり」や「執念」を持って自ら努力し行動する必要があります。
       農商工等の連携を活発化させ、新しい産業や商品、雇用を生み出すための自助努力を支援します。小規模事業の展開や起業応援、雇用拡大を行うため、国の制度等を活用し積極的に推進します。
       経営革新を支援するアドバイザー事業を継続するとともに、商工会との連携を深め商工業者の経営を支えます。
       瓦産業の振興においては、400年の伝統ある淡路瓦ブランドを浸透させるため、軽量いぶし平瓦等新商品の開発や輸出の検討など、新たな事業展開を支援するとともに、PR戦略を促進します。また、市全域を対象とした淡路瓦の屋根工事に対し補助を継続します。
       生活の安定や少子対策は、雇用の確保が重要です。今後も企業誘致活動に力を注ぎ、誘致優遇措置を継続します。
  • 人づくり ~知恵あふれ、郷土愛が満ちるまちづくり~
    • 大好き!ふるさと南あわじ【郷土愛】 市制5周年を記念して、市民憲章、市の花・木、市民音頭を制定いたしました。制作にあたり、ボランティアをお願いした市民の皆様の熱心さと「ふるさと」を思う心に感動いたしました。踊りグループにご尽力いただき運動会や住民大会において「南あわじ市ふるさと音頭」を普及し、花づくり協会のご支援により「日本水仙」の定植を推進してまいります。また、学校等を通じて「市民憲章」の周知を行い、郷土愛の醸成や市民の一体化を促進してまいります。併せて、NHKのど自慢放送を誘致し、南あわじ市のすばらしさをアピールします。
       「ふるさと」は市民一人ひとりを必要としています。
       学校や地域で命と人権を大切にする学習活動を充実させ、地域のおじさん・おばさん運動や防犯グループなどの見守り運動、花いっぱい運動など自ら行動し育もうとする機運を高めます。
       コミュニティの活性化を目的に、県民交流広場などの地域活動を奨励し団体活動を支援するとともに、集会所の改修等を援助します。
       ふるさと活性化対策委員会の自主的活動を尊重し、夢・知恵・元気あふれるまちづくりを推進します。
       神戸大学大学院国際文化学研究科と「連携・交流に関する協定」を結び官学連携が始まりました。新たな目線による新しい文化の価値を見い出してまいります。
       歴史を学び郷土遺産を後世に伝えるため、貴重な文化財や美しい自然など多くの文化的遺産を調査し保護するとともに、慶野松原の景観保全に努めます。
       地域が伝承している「だんじり唄」を継承するため、指導者の育成を図り、コンクールやだんじり祭を支援します。
       他地域から羨ましがられ、世界に誇れる淡路人形浄瑠璃の永続的な保存伝承及び人材の育成をより一層活発化させるため、淡路人形会館(仮称)の竣工をめざすとともに、資料館開館20周年記念誌を発行します。
    • 一人ひとりが明日を拓くリーダー【教育】 私達が愛する「ふるさと」や「地球」を託すのは子ども達です。子ども達の持つすばらしい才能を開花させるため、教育委員会や教職員、地域指導者と共に最大限の努力を重ねてまいります。
       小中学校耐震化100%達成に満足せず、神代小学校校舎、御原中学校校舎の大規模改修を行い、順次教育環境を整えます。
       市内児童生徒の遠距離通学者に対しスクールバスを確保するとともに、いじめや不登校対策として適応教室等指導・相談体制を堅持します。
       体育文化活動による健全な育成をめざすため、新たに剣道による武道教育を行い、島外で行われる体育・文化関係の大会への選手派遣を支援します。
       最新のパソコンを有効活用した情報教育と併せて、道徳教育の拡充や理科おもしろ事業を推進します。また、自然の中での体験や社会貢献に対する意識を高めるため、小学3年生を対象とした環境体験学習、小学校5年生を対象とした自然学校、中学校2年生を対象としたトライやる・ウィークを実施します。
       国際化教育では、姉妹都市アメリカセライナ市へのホームステイや留学生の受け入れ交流をすすめるとともに、小中学校における外国人講師を確保し、在市外国人児童への教育支援を行います。
      幼児期における教育の充実を図るため、幼稚園の修繕や適切な運営に努めます。
       公立高校授業料実質無料化が始まります。PTAや地域と連携し、今年7クラスに増やした淡路三原高校のクラス数維持を要望してまいります。更に、進学意欲のある子ども達を応援するため、教育資金利子補給事業を堅持します。
       生涯学習活動は人づくり地域づくりの源です。子ども達や若者達にとって、学校外においてもさまざまな体験活動や主体的に活動できる場を保障し、多様な学習機会を提供します。そして、市民の出会い・ふれあい・学びの場づくりを充実させるため、公民館講座や各地区公民館でのサークル活動を推進し、図書館の図書増冊及び利用を促進します。
    • 情熱と生きる喜びあふれるまち【生きがい】 人に必要とされ評価されるとともに、人を愛し褒めることによって生きがいの和が広がってまいります。
       市民の参画と協働の場をつくるため、自治会をはじめ花づくりや地域で活躍されているボランティア活動を支援し、男女共同参画推進プランを着実にすすめてまいります。
       市民の交流や健康増進の促進とスポーツの振興を図るため、体育協会と連携しながら、うずしおマラソンなどのスポーツ大会を通して、身体を動かす喜びの高揚を図ります。また、体育施設の適正管理を行い、温水プールなどの修繕を行います。
       市民の学習活動を促進し芸術文化に親しむため、滝川記念美術館「玉青館」の改造を行い、ふれあい文化祭や子ども伝統芸能発表会など発表の機会を支援し、公民館活動への参加を奨励します。
       身近な憩いの場として、市民の方々に農業公園や海釣り公園、子どもの広場などの公園を有効に活用していただくよう適切な指導管理に努めます。
  • 安らぎづくり ~元気あふれ、住んで快適なまちづくり~
    • とにかく「いのち」が一番!【安全】
       最重要課題の一つである防災対策は、屋内外災害告知放送システムの確立、小中学校耐震化100%など積極的に推進してまいりました。
       新規に賀集保育所、二宮保育所の耐震改修を行い、順次計画的に保育所の耐震化をすすめます。また、この夏の「福良港津波防災ステーション」の一部運用に伴い、災害時における防潮扉等の遠隔操作や一次避難場所の確保を適切に行うとともに、福良港の護岸整備や係留施設の改良を実施します。
       一方、災害発生時には迅速に対応し助け合っていただくことが必要です。「自分の命は自分で守る。家族の命は家族で守る。地域の命は地域で守る。」を基本理念とし、個人、家庭、地域が防災意識を高く持っていただき、限界であるハード事業に頼らない仕組みづくりをめざします。
       ハイチ大地震では甚大な被害が発生しました。東南海・南海地震などの自然災害において、自主防災組織を中心に地域で助け合い冷静に行動できる体制づくりを積極的に支援し、未結成地区の早期設置を促します。
       新たに緊急時の情報伝達を迅速に行うため、衛星携帯電話を導入し、市内全域での防災訓練を実施するとともに、避難路整備を推進します。
       備蓄対策としては、淡路ふれあい公園に整備されている淡路広域防災拠点と連携して、備蓄用食糧や防災資機材備品を整え災害に備えます。また、無料化している住民基本台帳カードを活用し、避難時の身元確認作業における効率化を研究します。
       消防においては、ポンプ自動車や小型動力ポンプ付積載車の購入、防火水槽や消火栓の新設などを行い、消防団活動を支援します。また、淡路広域消防事務組合の的確な機能維持及び適正管理指導に努めます。
       住宅簡易耐震診断を奨励し個人住宅の耐震改修助成制度を継続します。
       地域の治安を守るため、南あわじ警察署との連携を強化し、飲酒運転防止への啓発と、交通事故減少対策を促進します。
       子どもの安全対策として、防犯ブザーの配布と不審者情報をメールで送信する「こどもあんしんネット」事業を継続し、計画的に小学校にもAEDを配備するとともに、新たに高齢者安心相談モデル事業を実施します。
       特に、防犯灯や街路灯、カーブミラーのより一層の設置維持に努め、ボランティアによる青色パトロールや地域の見守り活動を支援します。
       三原川水系総合内水対策として入貫川排水機場の整備をすすめ、三原川水系河川整備計画の具体的事業化に向け国・県と綿密な連携を図ってまいります。
       道路橋梁の老朽化を受け、市道橋梁長寿命化修繕計画を策定するため管内道路橋梁722橋の点検調査を前年度より継続して行い、順次改修に取り組んでまいります。また、高潮対策や河川維持、排水路の整備を行い、住環境の改善や災害対策をすすめます。
       交付金等を最大限に活用し、賀集201号線、福良241号線、秋葉道2号線、土井線、茶屋池線などを整備するとともに、県と連携して県道福良江井岩屋線湊交差点付近などの道路改良を進めてまいります。  
       国が打ち出した景気対策も活用しながら、膨大な要望がある市道の維持改善や市単独道路新設改良事業を実施します。
       県河川については、倭文川河口の改修、適正な環境整備を行うとともに、併せて市道、河川、排水路、排水機場、橋梁並びに港湾や公園などの適切な維持管理や改修、灘土生地区での急傾斜地対策などによる安心・安全な生活基盤づくりを推進します。また、地域グリーンニューディール基金事業として、海岸の清掃や不法投棄対策に取り組みます。
       都市計画については、国土利用計画及び都市計画マスタープランを策定し、適切な計画推進を図ります。
       市営住宅の適正管理に努め、新たに福良地区市営住宅の建替事業並びに小規模住宅地区改良事業を推進し、住環境を改善します。
    • 延ばせ健康寿命!【健康】 団塊の世代が退職し始め、知識や経験の豊富な方々が、社会貢献活動を更に活発化させてまいりました。南あわじ市の高齢化率が27.6%になり、益々お元気でご活躍いただくため、健康寿命を延ばす必要があります。
       本人や家族、社会の負担を軽減するためにも、健康促進活動を奨励し、老人クラブ活動や文化・スポーツ・交流事業などの生きがい活動を支援するとともに、シルバー人材センターの運営を援助します。また、80歳以上の方に敬老祝金をお渡しします。
       特別会計の国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険事業へ毎年多額の繰り出しを行っております。医療制度を持続可能なものにするためには、予防を重視した対応が不可欠です。
       町ぐるみ健診に乳がん、子宮がん検診を堅持し、受診率向上に取り組むとともに、生活習慣病等の早期発見と予防に努めてまいります。
       保健師・管理栄養士を中心に全世代の各種健診や相談、市民の健康を守るための講座・講習会を開催します。
       感染症対策としては、新型インフルエンザ対策に全力を上げ、麻(ま)しん(はしか)の追加予防接種を継続し、高齢者のインフルエンザ対策など各種予防接種に助成します。
       栄養改善事業としてメタボ対策など生活習慣の改善に重点を置いた特定健診・特定保健指導を継続し、食育推進計画の実現に努力します。
       また、老人医療、重度障害者医療、高齢重度障害者医療、母子家庭等医療などの福祉医療費助成を保持します。
       予防重視型システムへ転換された介護保険制度については、地域包括支援センター及び分室を中心に効果的な介護予防事業を展開します。
       救急医療体制を整えるため医師会と連携しながら、小児救急の受け入れや休日応急診療を堅持し、緊急入院用ベッドを確保します。
    • 子どもを産みたい、育てたいまち【子育て】
       この度、出生数が数年ぶりにプラスに転じました。その要因を検証しなければなりませんが、少子対策本部や少子対策課を立ち上げ、中長期的で広範囲にわたる戦略的な事業展開をしてきた成果だと考えています。
       しかし、今生まれた子ども達が、労働力人口層に入るのが15年から20年後になります。出生数が増加に転じても、約20年間労働力人口が減少し続けますので、地域が一丸となって雇用対策とともに、人口減少対策に全力を挙げる必要があります。
       結婚促進や定住促進、子育て支援や情報の受発信など、丁寧できめ細かな対策を行うとともに、少子対策への機運をより一層盛り上げるため、地域や市民、企業団体との連携強化に努めます。また、ハッピーマジックの会員や結婚実績の増加を確実にするため、縁結び事業推進協議会や応援団による出会いの場づくりを積極的にすすめます。
       子どもを産み育てたい方への特定不妊治療費の一部助成を継続するとともに、定住対策として、新婚世帯の家賃の一部補助を拡充し、通勤通学者の交通費助成を堅持します。
       子育て支援においては、妊婦健康診査を援助し、出産祝金として第1子及び第2子に3万円、第3子以降に10万円の支給を継続します。
       国は、中学3年生までの全ての子どもに月額1万3千円を支給する「子ども手当」を導入しますが、市の負担金もあり、混乱を招かないよう迅速適切に対応してまいります。
       乳幼児等の医療費助成制度として導入した「すこやか子育て支援助成金制度」は、本来2割から3割負担である医療費を、入院については0歳から小学3年生まで無料、外来については0歳から3歳児未満を無料とし、就学前までと小学3年生までを区分し軽減していますが、新たに、子ども医療費助成制度をスタートさせ、小学4年生から中学3年生の入院費について自己負担3割を2割とするため3分の1を助成します。
       保育サービスの充実としては、育児休業休暇の奨励や三世代同居を推進しつつ、3歳から就学前までの保育所・幼稚園の保育料を第2子以降、給食費を除き完全無料化を継続し、3歳から5歳までの児童を在宅で子育てされる保護者に年間6万円の応援なども確保します。また、女性の社会進出に応じた延長保育、一時保育及び病児保育などのニーズに対応し、新たに保育所の耐震化をすすめてまいります。
       新規に地域子育て創生事業として、子育て支援のネットワーク化や親子交流・遊び場づくりなどを総合的に推進し、各施設でのベビーチェアー等の設置やキッズコーナー創設、拠点施設備品の拡充や「ゆめるん」着ぐるみの製作などを行い、楽しい子育て環境を創出します。また、出産直後のお母さんへの訪問相談や子育て学習支援センターの活動を通じて、子育てに悩んでいる方々への支援を行います。
       子どものすこやかな成長をお祝いして入学祝金制度を継続し、学童保育を神代地区に新設するとともに、春夏冬休みの土曜日も開設します。放課後子ども教室や「わんぱく塾」の工夫ある運営を行うほか、アジア国際子ども映画祭の広域予選会を開催し、子どもの自主性を育てます。
       障害児を持つ保護者や母子世帯などには、保育料の減免や医療費を助成し、教育・高等技能訓練の機会を設け、特別児童扶養手当並びに児童扶養手当を支給します。障害のある方へは、淡路3市で共同設置している障害者自立支援協議会を中心に日常生活の支援強化に努め、新たな制度確立までの負担を軽減し、福祉見舞金を支給します。
       また、セーフティネットである生活保護については、最低生活費の支給と被保護者の自立を助長し、社会福祉協議会を通してボランタリー活動の支援、福祉コミュニティの推進を図ります。
       ひとり暮らしの高齢者の見守り活動の推進や民生委員・児童委員連合会への支援を行うとともに、地域福祉計画の策定に着手します。
       お年寄りや学生、障害のある方が不自由なく市内を移動できるコミュニティバスの運行を堅持し、併せて外出支援サービスを確保します。
       鳩山総理は、地球の命を守るとしてCO2、25%削減を国際公約としました。市民レベルの意識を高めながら、分別収集の徹底、廃棄物の資源化や資源ゴミのリサイクル率向上を図り、ゴミの減量化など生活5R運動を促進します。
       花づくりや一斉清掃などの環境美化に努めるとともに、清掃センターやリサイクルセンターの適正管理、衛生センターの施設修繕を図ります。
       下水道事業については、松帆・湊浄化センターを完成させ、計画的な事業推進や維持管理を行いながら、下水道事業会計への繰出を軽減すべく加入促進に全力を注ぎます。
       水道事業においては、効率的な事業運営を図るため、4月1日に淡路広域水道企業団と統合します。安全で安定した水の供給体制を持続させるため、適切な指導管理を行ってまいります。
       市道等の危険箇所での小修繕などで、即時対応を行うため「市民生活応急措置費(通称:市民いなりこ予算)」を確保します。

 

行財政構造改革の推進

  • 自立・持続可能な都市(まち)をめざし、高い市民力と効率性が発揮される行財政運営
     鳩山総理は、「私達は今、長い衰退のトンネルの中にいる。経済は閉塞感に見舞われ、国民はかつての自信を失い、輝きを失いつつある。」としています。
     本市においても経済環境が非常に厳しく、大きくは、3つの要因から簡素で効率的な行政を実現しなければなりません。
     一つには、バブル期以降旧町において、公共投資を積極的にすすめた結果、地方債残高が膨らみ、活用可能な基金も減少しております。
     二つには、高齢化率が27%を超え、医療・福祉などの費用の増大や若者の都市への流出などにより、より一層の社会保障負担が増大し、持続的発展可能な体制づくりを急ぐ必要があります。
     三つには、政府の制度改正による影響が大きく、地方に対する財源手当が、今回一部増額措置がなされたものの、市の財政状況は依然と厳しく、国策に影響されない財政基盤を築き上げる必要があります。
     また、他の自治体に先駆けて自主的に策定した財政健全化計画に基づき、積極的に早期健全化に取り組んでまいりました。その結果、財政健全化法による4指標の数値が、早期健全化団体となる心配も解消の方向で進んでおり、今後とも将来世代に責任を持った財政運営を行うため、「第2次行財政改革大綱」に基づき見直した各種改革計画を断行してまいります。
  • 経営感覚にあふれた市民満足度の高い行政経営の推進 高い評価をいただきました市職員の住民対応に関する市民窓口アンケートの手法を再検討しながら、市民満足度を把握し、サービスの質の向上に努め、閉庁日における住民票等予約交付制度や毎週木曜日の窓口時間延長を継続し利便性を高めます。
     目的意識やコスト意識を高め、事務事業の改善・改革を図りながら、住民ニーズに応じた対応と行政の透明性を確保し、行政評価を行い公表してまいります。
     また、「民間にできることは民間へ」を基本に、指定管理者制度を活用した民間委託や民営化等を推進し、職員の削減による人件費の抑制や経費の節減に取り組みます。
  • 地方分権時代にふさわしい自立できる行政経営の推進
     総合計画などの長期ビジョンによる施策を実現するため、「財政健全化計画」に基づき、「選択と集中」による主要事業の年次計画を定め、平成23年度には収支バランスの均衡を図ります。
     予算編成においては、財源配分の重点化を図るための「事前評価」と職員の創意工夫が発揮できるよう一般財源を部局別に枠配分する「財源割当方式」を継続し、財政健全化に向け努力してまいります。
     子や孫の世代に大きなつけを回さないよう、より一層の起債の抑制と計画的な繰上償還に努めてまいります。
     税負担等の公平性を保ち適切な財源確保を行うため、税・使用料・手数料等の滞納事案に対し、厳正かつ的確・迅速に対応します。また、下水道の自主財源を確保するため、加入促進に力を注ぎ、未利用財産の売却や民間広告の掲載など、新たな財源を確保します。
     補助金等については、財政状況、行政として対応すべき必要性、費用対効果等を検討し、整理統合、総額の削減に取り組みます。
     時代の変化に対応できる職員の育成と意識改革を行い、人事評価システムの導入や国家資格等取得補助を行い、職員のやる気を喚起します。
     また、定員適正化計画に基づき、新規採用の抑制など職員の削減に努め、給与については、市長10%、副市長・教育長8%をカット、管理職手当の支給率引下げの継続など、総人件費の抑制に努めます。
     公共工事については、投資的経費の抑制を行うとともに、入札・契約等の適正な競争原理と透明性・公平性の確保を促進します。
  • 市民との信頼関係に基づく協働による行政経営の推進
     全国的にまちづくりは自らの手でという市民の参画・協働意識が高まってまいりました。
     極めて豊富な人材が活躍できる環境を整え、市民と行政の役割分担を明確化しながら、活力あるまちづくりを加速しなければなりません。
     地域主権を確立するため、自主自立、自助・共助・公助を基本姿勢とし、創造力や文化力ある自主活動を推進しながら個性を伸ばし、行政のスリム化をめざします。
     多様化・高度化する市民や地域ニーズを把握すべく意見聴取の機会を大切にし、市民と共に考え、共に行動する仕組みづくりに挑戦してまいります。
     市民に対する説明責任を果たすため、広報紙やホームページ、ケーブルテレビなどを通して情報伝達を迅速に行える体制を維持し、適切な情報の公開と共有に努めます。
     情報の伝達、受発信を拡充するため、地上デジタル放送への移行推進や携帯電話通信環境の一層の改善、洲本市とのケーブル電話の接続を推進します。また、情報セキュリティー体制の確立に万全を期すとともに、次世代情報システムを見据え、地域情報化推進計画を見直します。
     市の現状を把握するため国勢調査を実施し、参議院議員選挙を適切に執行します。


以上の方針のもとに編成した平成22年度の歳入歳出予算は、

  • 一般会計237億7,100万円(前年比+1.3%)
  • 特別会計193億1,615万9千円(前年比△18.4%)
  • 内訳
    • 国民健康保険特別会計66億3,084万8千円
    • 老人保健特別会計67万5千円
    • 後期高齢者医療特別会計11億5,269万3千円
    • 介護保険特別会計40億5,987万4千円
    • 水道事業会計55億9,334万8千円
    • 下水道事業会計57億6,971万8千円
    • 他11特別会計18億7,872万1千円
  • 合計430億8,715万9千円(前年比△8.6%)です。

 平成22年度予算の編成にあたっては、膨大な地域からの要望や事務事業など、全てを予算化することが困難ななか、私達世代に課せられた行財政改革に視点を置き、事業の緊急性と優先順位を精査し、「選択と集中」を旨に財源の効率的かつ効果的配分に努め、市の将来への布石となる的確な事業展開が図られるよう、予算を編成いたしました。
 昨年10月、鳩山総理の所信表明演説の中で、チョーク工場のお話をされました。創業者である社長は、養護学校の先生から頼まれて二人の卒業生を仮採用しました。毎日昼食のベルが鳴っても仕事を止めない彼女達を女性工員が見て、「私達が面倒見るから正式に採用して下さい。」と嘆願し実現しました。
 ある時社長は、お寺のご住職に問いました。「文字も読めない子供達です。施設にいた方がきっと幸せなのに、なぜ満員電車に揺れながら毎日遅れもせず、一生懸命働くのでしょう」、ご住職は「愛されること、褒められること、役に立つこと、必要とされることが、人間の究極の幸せです。」と言われました。
 少子高齢社会を迎えた激動の時代、私達は不安と迷いの中にいます。しかし、「ふるさと」は、いつも大きく包んでくれます。この世に生を受けたことに感謝し、このすばらしい南あわじ市のために、全ての市民の皆様と共に、与えられた責務を全うしてまいりたいと存じます。
 議員各位には、政権交代や国・県の改革による影響、市の諸事情をご理解賜り、慎重審議のうえ、適切なるご議決をいただきますようよろしくお願い申し上げ、南あわじ市平成22年度施政方針といたします。


 平成22年3月1日

南あわじ市長 中田 勝久

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