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ふれあい市長室(167)

印刷用ページを表示する更新日:2019年9月1日更新 <外部リンク>

ノルウェー訪問団

令和元年(2019年)9月 南あわじ市長 守本 憲弘

 皆さんは「ノルウェー」と聞いて何を思い浮かべますか。オーロラ、フィヨルド、ムンクの「叫び」? 実は今回めざしたのは、同国北部にある「サルトストラウメン海峡の渦潮」です。
 「鳴門海峡の渦潮」は、類まれな自然美と自然現象としての価値を将来にわたって保全し、世界に発信するため、世界遺産への登録をめざしています。調査を進めると多くの発見がありました。一つは、潮の満ち干、海陸の地形などが見事に重なって渦潮が出来るメカニズムです。加えて、大きな渦潮ができる地域が世界に複数あることも判明しました。そして、世界遺産登録を有利に進めるため、それらの地域と手を組んで申請する方策が浮上してきました。その相手となる筆頭格が、幅150メートルの狭い海峡を流れる激しい潮流からダイナミックな渦が生まれるサルトストラウメン海峡です。
 きっかけづくりのため、この3月、本市で開催された「『鳴門海峡の渦潮』国際シンポジウム」に、同海峡が所在するボーダ市と、その対岸でノルウェーの世界遺産暫定リストに登録されているロフォーテン諸島の関係者を招き、地域の特色などを話していただきました。そして、鳴門の渦潮をはじめ、淡路島の観光地や産業関連施設を案内し、意見交換する中で、さらに友好・協力関係を深めるため、淡路島からノルウェーを訪問することが合意されました。
 こうして、8月初旬、兵庫県、本市、商工会、漁協、観光関係者からなる訪問団が、サルトストラウメン海峡の渦潮やロフォーテン諸島などを視察するとともに、今後の協力や友好交流に向けたシンポジウムに参加し、意見交換を行いました。
 私は団長を務めさせていただきましたが、ピンネラッド・ボーダ市長も交えた昼食会では、渦潮の世界遺産登録に向けた協力関係構築と、自然や産業など共通点を生かした両市の友好交流を提案しました。ピンネラッド市長は、世界遺産については、まだ研究を始めたばかりでさらに検討を深めたいとやや慎重でしたが、友好交流については、観光分野などでの協力に強い関心を示し、担当者間で実現に向け調整していくこととなりました。
 このほか、ロフォーテン諸島の美しい自然を生かす観光政策、サーモンの養殖場やタラの乾燥工場などの地場産業関連施設の視察なども行い、団員皆が有意義な時間を過ごすことができました。今後とも双方にとって実りのある交流を深めていきたいと思います。

サルトストラウメン海峡の渦潮ピンネラッド市長との昼食会