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ふれあい市長室(71)

印刷用ページを表示する更新日:2018年4月1日更新 <外部リンク>


 地域の活性化は特産品づくりと売り出し方


平成23年8月 南あわじ市長 中 田 勝 久

 

 市には全国に誇れる特産品やふるさと資源が沢山あります。玉葱やレタスなどの野菜、乳製品や淡路牛、びわやみかん、ハモや桜鯛、3年とらふぐやわかめなどの海産物、日本三大瓦のひとつ淡路いぶし瓦、日本三大水仙郷の一つ黒岩水仙郷、淡路人形浄瑠璃や国生み伝説など、他地域から羨ましがられるほど豊かな地域であります。その底力は、農家や漁師、職人や地域の方々、団体組織が懸命に働き、守り育てていることが「ふるさと」を支えています。
 しかし、価格の低迷や高齢化、後継者不足に悩み、一生懸命汗したことが必ずしも報われているとは言えません。言い換えると、マーケティングや異業種間の連携にもっと力を注ぐべきであると感じております。
 例えば、京都で夏の高級魚として古くから食されている沼島のハモについて、何故有名でおいしいのか沼島のハモ名人にお話を聞きました。「沼島の太平洋側の海底は泥地でできておりハモが寝床としているためお腹の皮が柔らかい。また、鳴門海峡の激しい海流の中で育つため、身が締まっておいしいのです。」京都の方からは、「何故その物語を前面に出して売り出さないのですか。消費者は賢くなり物語りや本物を探している。その話そのものが価値を高め、食べる人を増やすのですよ。」と言われました。
 また、約一千万ケースを出荷している主要野菜の価格が百円上がると10億円が市に入ります。簡単ではありませんが、所得の確保が後継者の確保にも繋がります。一方、都市生活者は、安心・安全はもちろん、癒しや正直、まじめ、ぬくもりという目に見えないものを求め、産地の雰囲気や生産者の実直さを特産品の評価に重ねるようになりました。
 私は、各方面からの強いご意見を参考に、ふるさとのぬくもりを付加し紹介できる、「まるごと淡路島食の拠点施設」を整備したいと考えております。あわじ環境未来島構想「食と農の持続」に取り組み、沢山の方々に市に来ていただき、味自慢を材料にした飲食、特産品の販売や観光、体験や営業の拠点として面的に広がる仕組みづくりに挑戦してまいります。
 緑の田んぼに映える満杯の玉葱小屋、美しい海岸線に溶け込む漁師町の薫り、歴史や文化を融合させた人の営み、元気な女性や苦労を刻んだお年寄りの笑顔などを誇れる特産品に同化させ、都市生活者の心を掴んでまいりたいと考えております。
 市民の皆様におかれましては、魂のこもった特産品を引き続き生産いただき、地域を支える産業を守ってまいりたいと存じますので、ご支援いただきますようお願いいたします。

鬼瓦の写真

農業の写真

漁業の写真

酪農の写真