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ふれあい市長室(140)

印刷用ページを表示する更新日:2018年4月1日更新 <外部リンク>

社会人基礎力について 

平成29年6月 南あわじ市長 守本 憲弘

 読者の皆様は、右上の絵を見て、どう思われるだろうか。社会人としての基礎項目をカテゴリー別にまとめた画像
 経済産業省は、平成18年に、有識者を集めた研究会の議論をもとに「社会人基礎力」という考え方を提案した。
 仕事や社会生活で活躍するためには、読み書きを含む基礎学力や、各分野の専門知識だけでなく、それらの学力・知識を、現実の職場や地域社会で活かすための実践能力が必要であり、それを社会人基礎力と呼ぼうということである。
 私は、その報告がまとまった直後に担当の産業人材政策室長に着任し、大学をはじめとする教育関係者を訪問し、学校教育において、知識習得のみならず、社会人基礎力の育成も進めて欲しいと説いて回る役割を担った。
 当時は、企業の終身雇用制度が崩れ、非正規雇用が大幅に増えており、企業は学生の採用に「即戦力」を求める一方、学生はどのような力をつければ良いのかが分からず、そのミスマッチから、いわゆるフリーターが急増した時期に当たる。
 当初、受け入れられるか不安を持ちつつ、飛び込みで「営業」活動を行ったが、意外にも、学校関係者の受けは良く、「こうした能力が大事なことは分かっていたが、それを生徒や親に伝える言葉がこれまでなかった」と感謝された。
 社会人基礎力の養成を目標に掲げる学校も増え、文科省も「生きる力」「人間力」といった言葉で同様の考え方の普及を進めるようになった。この政策は、世の意識改革に一端の役割を果たしたと自負している。
 最近「社会人基礎力」の重要性を再認識する機会が増えている。淡路島に戻ってから、知人にこのテーマでの講演を頼まれたり、訪問した会社の机に懐かしい社会人基礎力の絵が置いてあったりしたのも嬉しかった。しかし、最もこの言葉の大切さを意識するのは、「仕事ができる」ことの本来の意味が忘れられていると感じる時である。例えば、「専門知識を知っている」「自分の業務だけはきっちりやっている(逆に言うと、突発的な仕事は受けない)」「部下が動いてくれないが、自分がカバーしている」から仕事の能力がある筈というような考え方に出くわすことがある。
 仕事とは、自らの行動を通じて、その仕事に関わる人(組織内の人のみならず、相手方も含め)を動かして初めて意味を持つ。行動を欠く知識の披露、チームプレーの意識のない一人よがりの業務執行は、望む結果につながらない。私自身も、考え抜いて行動し、響きあうことを常に心がけて仕事に当たっていきたいと考えている。そう、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」である。