本文
政務活動費収支報告書(令和5年度)
会派名 : 誠道クラブ
金額 |
摘要 |
|
---|---|---|
政務活動費 |
300,000円 |
金額 |
摘要 |
|
---|---|---|
調査研究費 |
227,022円 |
|
研修費 |
0円 |
|
広報広聴費 |
0円 |
|
要請・陳情活動費 |
0円 |
|
会議費 |
0円 |
|
資料作成費 |
0円 |
|
資料購入費 |
0円 |
|
事務費 |
33,000円 |
|
計 |
260,022円 |
残額 39,978円
視察報告
※【岩手県葛巻町(10月2日)酪農の現状と課題、エネルギー政策の現状と課題について】
まず始めに葛巻町役場を訪れて驚いたのは新庁舎である。まだ一期工事が終わった段階ではあるが、新複合庁舎として行政・交流・商工・金融が庁舎内に入り、新たな町の拠点として活用されている。そのデザインは田舎では考えられないくらい斬新で、庁舎内の防災システムや議場の機能、ホールの考えられた座席や防音、そして町民の方々がいつでも気楽に利用できる解放感、事業費約38億円かけているに相応しい素晴らしい庁舎に圧倒された。さらに横には町営の病院も併設されてここ一体に町の主要施設が集約された一大拠点となっており、この提案をしたのが一職員であるということにさらに驚愕し、設計業者や施工業者の言いなりでなく、意見の言える知識豊富な職員がいるということが大きな強みだなと感じました。
意見交換の内容としては、まずは酪農の現状と課題について説明を受けた。質問内容として、新葛巻型酪農構想を立ち上げた背景、きっかけ、経緯について質問。回答としては、葛巻の酪農を取り巻く情勢は厳しく、原発事故による風評被害、飼料高騰、TPP参加交渉問題など、先行きが見えない中で、酪農従事者の高齢化や後継者不足などで酪農家戸数や飼育頭数が減少傾向にある。このままでは「東北一の酪農郷」の存続が危ういという危機感のもと、新葛巻酪農構想プロジェクトチームを平成25年に立ち上げて、100年先を見据えた酪農の在り方を検討してきた。その概要は、リーディング牧場の創設、畜ふんバイオマスによる熱源・電源供給、公共牧場の機能強化、個別経営体の規模拡大支援、作業外部化の育成など5つの大きな柱によって形成されている。次に、葛巻町の酪農の現状と課題について質問すると、現状としては、酪農が町の基幹産業であり、乳業工場など酪農関連産業が町の雇用を支えている現状。課題としては、人口減少や少子高齢化による後継者不足や労働力不足に設備の老朽化、酪農家の戸数は年々減少傾向にあるとのことです。南あわじ市と同じような課題を抱えています。次に、エネルギー政策の現状と課題について質問。葛巻町の「新エネルギー宣言」とは・・・「天のめぐみ」「地のめぐみ」「人のめぐみ」と3つのめぐみを大切に、町民一体となって誓いを立てて取り組んで行くという強い意志を感じた。次に新エネルギー関連施設の施策としては、風力発電・太陽光発電・畜ふんバイオマス・木質バイオマスに取り組んでいて、電力自給率は360%と驚異的な数字を記録しています。そんな葛巻町でのエネルギー施策の課題や今後の展開は?という質問に関しては、電気の地産地消が進まない、町民の為にエコエネルギーを使うための対策、町内の電力を安くすることにより企業誘致の希望など、様々な課題と今後の展開を聞いた。南あわじ市でも今後脱炭素化を目指して風力発電などの施策はあるが、中途半端感は否めない。葛巻町のようにいい意味の振り切り方が必要だと感じました。庁舎の設計監修もそうであるが、職員が前向きに取り組み、役人感覚でなく商売人感覚で行政に取り組むことの大切さを感じました。
葛巻町庁舎(くずま~る)の外観 意見交換間の模様
※【岩手県葛巻町(10月3日)総合運動公園の視察】
約30年前に約14億円で野球場と土の陸上競技場とサッカー場を建設する。その後、土の陸上競技場や多目的グラウンドは水捌けが悪く、町民から総合運動公園を作ろうという要望があり、町民と共に平成26,27年に3億円かけてゴムのトラックの陸上競技場と人工芝のサッカー場を作る。野球場は周辺の芝生の維持管理や環境整備に年間900万ぐらいの委託料で管理を行っているので、値段の割には管理が行き届いている感じがした。利用者は多く、葛巻町では月別にスポーツ月間などのイベントを催し、基本利用料を無料とし利用促進を図ると共に、横の宿泊施設(グリーンテージ)を利用してスポーツツーリズム奨励事業として補助金を出して多くの利用者が集まっている。南あわじ市においても、総合運動公園施設の建設は必要施設であり、今後においていい視察となった。やはり、昨日の庁舎建設でもそうだが、職員の意識が非常に高く、お役所仕事感がなく、この町の為に!という精神が非常に強いと感じた。南あわじ市がもっとも見習わなければならないと感じ、道の駅うずしおや水仙郷など、葛巻町の町長や職員が関わったら一体どんな施設になっていたのだろうかと想像すると、ワクワクするのと歯がゆさがあった。自身も含めてもっと町や市のことを自分の事のように、未来の子供達のためにもっと真剣に取り組まなければならない!と改めて感じた。今後の政治活動にも生かしていきたい。
葛巻町総合運動公園の視察風景
※【岩手県葛巻町(10月3日)葛巻ワイナリーと森のこだま館視察】
森のこだま館はレストラン経営や体験料などで利益を生み、独立採算制で運営している。その為か運営に様々な工夫と営業努力が見られる。葛巻ワイナリーは毎日12,3人態勢で1日700本のワインを製造し出荷している。その約7割が岩手県内で消費されているというのが驚きである。自分たちの産業を自分たちいう感じが受け取れる。南あわじ市も見習わなければならない!
葛巻町の森のこだま館と葛巻ワイナリー視察
※【青森県弘前市役所(10月3日)農福連携について視察】
青森県弘前市、人口162,144人、南あわじ市の約4倍の人口であり、第1次産業の割合が13.2%、第2次産業が15.7%、第3次産業が66.3%と南あわじ市と比べると、第1次・2次産業の割合は南あわじ市が多いが、第3次産業の割合は弘前市の方が多い。そんな中、農水省と厚労省が進める農福連携(障碍者が農業分野での活躍を通じて自信や生きがいを感じて、社会参画を促すこと)について質問事項を交えて学んだ。質問事項の中で、高齢化と後継者不足の中で、農福連携をすることとなった背景などについて問うた回答としては、令和元年から流行した黒星病のまん延のリスクを低減させる為に、耕種的防除作業は労働不足の進行等から、農業者単独での実施は困難であるために、農福連携により作業をスタートした。次に「農福カレンダー」を用意したことでの効果は?との問いに、作業の程度や季節が分かり、事業者で予習したり準備が出来るようになり作業がスムーズになった。基本的には現場で支援員の付き添いのもと作業内容を学ぶが、障碍者の心の準備や作業内容の把握が出来るようになったことは大きい。農福連携を行う上で、課題解決の為に「お試しノウフク・シェアノウフク」を行った効果などは?との問いに、農福連携希望者リストを作成したり、作業委託費や賃金の3分の2を補助するなど、農家と障害者の方をうまくマッチングするシステムが出来上がっている。そんな中、苦労する点や農家や障碍者福祉事務所の反響、今後の課題や展開については、障碍者の得意・不得意の見分けを福祉事務所と連携して行うことや、ハローワークとも連携し、知らない間に農福連携の形になってしまっていることもあるので、情報共有を進めていく。農家や事業所からは好反響であり、トラブルもなく両者ともにとってWin×Winな関係になっている。今後は、実践マニュアルをしっかり作り、取り組みを促進していくことはもちろん、農福セミナーを開いて周知徹底していきたい。という回答を得た。南あわじ市でも後継者不足は顕著であり、この農福連携は一部、ミニトマト農家で進められているが、他のタマネギ農家など重労働がメインの仕事には斡旋しにくい実情がある。徐々にではあるが、南あわじ市でも今後は農家や障碍者福祉事務者双方の話を聞き、うまくマッチングするコーディネーターの育成が急務であると考える。
弘前市役所にて農福連携に関する視察
※【青森県大鰐町(10月4日)津軽地区農業者向け出会いの応援事業について】
青森県津軽地方の南端に位置する大鰐町を訪問し視察。観光と農林業を基幹産業とした町づくりを進めている。町の人口は約8500人である。温泉とスキーの町としても有名であり、全国に誇れる農作物として「大鰐温泉もやし」がある。そんな大鰐町も農家の後継者不足に悩んでおり、その対策の一つとして津軽南地区農業者向けの出会い応援事業について問うた。青森県でしている「あおもり出会いサポートセンター」と連携して進めている事業であり、登録者には登録料の補助が出るのだが、今年度は登録者0である。その背景としては田舎で大人しい性格、周囲の目などを気にして、なかなか一歩を踏み出せないというのが大きな原因だと考えられる。今回の視察で「あおもり出会いサポート事業」のAIマッチングサポートについても聞きたかったが、そのことについては県が行っているので詳細は分からないという回答であり、残念であった。事前に送付していた質問に対する回答として、津軽南地区農業委員会連絡協議会で、大鰐町が事務局になっている理由は?との問いに対しては、任期は3年で交代制で担当している。との回答であった。今後の大鰐町の農業の諸問題は何か?との問いに関しては、労働力の高齢化や担い手不足であるが、近年は収益性の高い大鰐高原トマトやメロン、キュウリについては若い生産者が増えてきつつある。それと、樹園他の経営耕地面が伸びないことに関しては、りんご栽培は家族経営がメインであり集積化に関して機械化による省力化が困難なことが原因と考えられている。リンゴ樹木に関しては、立木として個人の財産物であり、長年育てっていることから今後、国の施策である「地域計画」における農地の集積・集約化をするにしても、様々な問題があると考えられる。中山間地である地域的要因を再認識し、これかの課題を踏まえながら地域の特性にあった農地利用の在り方を今後検討していくものであると考えられる。今回、大鰐街のマッチングシステムを視察し学ぼうと訪れたが、南あわじ市が行っている婚活イベントや策の方がはるかに上であったと感じた。南あわじ市でも婚活アプリを使った、婚活を提案してみたいと考える。
大鰐町役場にて視察