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広報南あわじ「市政ひろば1」(令和3年3月号)
高齢者等元気活躍推進事業
高齢者が元気に生涯活躍できるまちをめざして
南あわじ市が抱えている最大の課題は、急激な人口減少と超高齢化社会への対応です。合併した平成17年1月末の人口は5万4708人でしたが、令和3年1月末は4万6400人と、16年で約15%の減となっています。
また、高齢化は加速し、3人に1人が65歳以上となり、日本全国の高齢化率と比較しても20年ほど進んでいる状況です。推計によると、2045年には南あわじ市の人口は2万9004人、65歳以上の割合が約46%となり、特に年金・医療・介護の分野で「支える人」と「支えられる人」のさらなるバランスの悪化が懸念されています。
一方で、65歳以上の就業率は、全国平均や県平均と比べ約2倍と高く、全国の市の中で2位となっています。南あわじ市では高齢になっても元気に働いている人が多く、生涯現役のまちに最も近いといえます。このような素地のある南あわじ市は、人生100年時代の到来をうけ、いくつになっても心身の健康を維持し、社会と関わりを持ち続けられる仕組みとして、「高齢者等元気活躍推進事業」を実施しています。
高齢期はこれまで以上に長くなっています。その時々の体力や生活スタイルに合わせて活躍できる選択肢を増やすために、シニアの新しい社会貢献(ボランティア活動)の場の拡大として「おもいやりポイント制度」、シニアが働きやすい場(労働現場)の拡大として「働くシニア応援プロジェクト」に取り組んでいます。
この事業でめざす「高齢者が元気に生涯活躍できるまち」の実現には時間が必要ですが、この2年間で徐々に新しい活躍の場が生まれ、いきいきと元気に自分スタイルの活躍をされるシニア世代の人が増えてきています。
新しい社会貢献の場を拡大、おもいやりポイント制度
「おもいやりポイント制度」は、社会貢献活動に参加したシニアの皆さんに、ポイント(少額の謝礼)を付与する制度です。
- 活動者
60歳以上の市民 - 活動内容
登録施設での職員の補助的な活動。1回1時間、1週間に1回など、個人のペースで参加できます。 - 付与されるポイント(例)
1時間あたり200ポイント…話し相手、絵本の読み聞かせ、レクリエーション補助など
1時間あたり400ポイント…花壇の管理、草引き、おもちゃの消毒、配膳など - ポイントの使用方法
貯まったポイントは、市内で使える商品券と交換したり、活動先の施設へ寄付したりできます。 - 参加者の声
外に出るきっかけができ、生活に張りが出た。
手の空いたときに気軽に参加できる。
無理なく続けられて健康維持になる。
活動先 | 活動内容 |
---|---|
保育所 | 子どもの見守り、絵本の読み聞かせ、花壇の管理、おもちゃの消毒、イベント補助など |
小学校 | 登校時・昼休み・掃除の見守り、教室の消毒、図書の整理など |
高齢者福祉施設 | 話し相手、外出時の付き添い、レクリエーション補助、シーツ交換、配膳、車いす清掃など |
障がい者福祉施設 | 農作業補助、通所者の見守り、レクリエーション補助など |
参加者インタビュー
- 出口静子さん
- 斎藤矩子さん
- 登里道子さん
市こども園で週に1回、活動に参加しています。小さい子どもたちと触れ合うと爽やかな気持ちになります。健康でいられるよう気をつけて3人で活動を続けていきたいです。
働きやすい場を拡大、働くシニア応援プロジェクト
「働くシニア応援プロジェクト」は、市内事業者に働きかけ、働く意欲のあるシニアが活躍できる場を創出する取り組みです。
令和元年10月から始まったプロジェクトでは、モデル事業者を公募。これまでに9社のモデル事業者が、就労時間や日数、業務内容の見直しに取り組みました。これにより、シニア世代の体力や生活スタイルに配慮された雇用が生まれ、元気にいきいきと働くシニアの姿が増えてきています。
2月からは、第3弾となるモデル事業者の取り組みがスタートしています。
働くシニア応援プロジェクト第3弾のモデル事業者
- 株式会社オキフーズ
- 西淡まちつくり株式会社
- 栄和瓦産業株式会社
- 大和リゾート株式会社Hotel&Resorts MINAMIAWAJI
- 南淡路農業公園株式会社
モデル事業者で働き始めたシニアの声
- 松野幸男さん(養護老人ホームさくら苑)
定年退職後、自分の体力に合う仕事を探していました。現在は、入居者の送迎を兼ねた院内付き添いや施設清掃、行事の設営補助などの仕事をしています。業務は体に負担が少なく、周囲のサポートもあって働きやすい職場です。
問合せ先
市民協働課生涯活躍推進室(電話番号0799-43-5244)