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広報南あわじ「市政ひろば1」(平成31年3月号)

印刷用ページを表示する更新日:2019年3月1日更新 <外部リンク>

市政ひろば1

世界遺産登録をめざして、鳴門海峡の渦潮に迫る!

南あわじ市のシンボルを世界へ

世界に類を見ない大きさで人々を圧倒する「鳴門海峡の渦潮」。大自然が生み出す渦潮のメカニズムを知れば、その希少さに、さらに魅了されるでしょう。
現在、この渦潮を世界遺産に登録しようと、フォーラムやシンポジウムの開催、学術調査の実施、語り部養成講座の開講などの活動が活発に行われています。

世界最大級の渦潮

鳴門海峡の渦潮は、潮流や地形などの要因が絡み合い発生します。春と秋の大潮時には直径約30メートルに達することもあり、その大きさは世界最大級を誇ります。
福良港と伊毘漁港から出港している観潮船に乗れば、大迫力の自然現象を間近で見ることができるほか、道の駅「うずしお」では陸からも渦潮を楽しむことができます。

「世界の渦潮」大きさランキング

1位 日本「鳴門海峡」
直径約30メートル

2位 ノルウェー「サルトストラウメン海峡」
直径約10メートル

3位 フランス「ランス川河口」
直径約2メートル

渦潮のメカニズムを解説

潮の満ち引き

海には潮の満ち引きがありますが、これは月と太陽の引力によって海面の高さが変わるために起こります。この満ち引きにより潮流が発生します。
太平洋側からの潮汐は、紀伊水道で2手に分かれ、一方は鳴門海峡の南側に、もう一方は大阪湾、明石海峡を通って播磨灘に入り、約6時間遅れて鳴門海峡の北側に達して、そこに満潮をもたらします。
その頃には、鳴門海峡の南側は干潮を迎えているため、海峡を境として北側の播磨灘では満潮、南側の紀伊水道では干潮となります。
鳴門海峡を境とした干満の違いにより最大1.5メートルの水位差が生まれ、高いところから低いところへ一気に流れ込み、速い潮流が発生します。

渦の発生

鳴門海峡は幅1.3キロメートルと狭く、海底断面がV字型で約80メートルの深さがあります。潮流が海峡を通り抜けるとき、海峡中央では抵抗が少ないため、潮流は速く流れます。 一方、両岸部では浅瀬などにより抵抗があるため、流れは緩やかになります。2種類の流れの速度差によって回転力が生まれ、渦が発生します。

もっと学びたい人はうずしお科学館へ

うずの丘大鳴門橋記念館の「うずしお科学館」では、渦潮を発生させる水理模型があり、壁面スクリーンに映し出した映像と、天井から吊り下げられた巨大球体が連動して、渦潮の仕組みを視覚的に学ぶことができます。
また、海面の高低差を滑って体験できるスライダーがあるほか、大鳴門橋に取り付けられたカメラを操作してリアルタイムで渦潮を観察することもできます。

うずしお科学館
  • 入場料 大人500円、中高生200円、小学生100円、未就学児無料
  • 営業時間 午前9時~午後5時
  • 問合せ先 うずの丘大鳴門橋記念館(電話番号52-2888)

 世界遺産登録への取り組み

世界遺産とは

世界遺産とは、「顕著な普遍的価値(人類全体にとって特に重要な価値)」を有し、将来にわたり保全すべき遺産として、ユネスコ(国際教育科学文化機関)の世界遺産委員会が認め、「世界遺産一覧表」に記載されたものです。
世界遺産には、「自然遺産」と「文化遺産」、両方の価値を兼ね備えている「複合遺産」があります。

登録への推進体制

鳴門海峡を挟んだ兵庫県淡路島と徳島県鳴門市の住民・自治体等が、渦潮の世界遺産登録という大きな目標に向かって連携して取り組んでいます。平成26年12月には、兵庫・徳島「鳴門の渦潮」世界遺産登録推進協議会が設立されました。
現在、兵庫県側が自然分野、徳島県側が文化分野の観点から渦潮の価値を明らかにする学術調査を行っているほか、渦潮の魅力を内外に伝えるための普及啓発活動など、民学官が一体となりさまざまな取り組みを進めています。