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更新日:2025年1月1日更新

広報南あわじ「未来を切り拓く」(令和7年1月号)

学び続ける子どもを育てるために
未来を切り拓く

令和2年度からスタートした第3期南あわじ市教育振興基本計画は、今年度で最終年度を迎えます。
第3期では、『学ぶ楽しさ日本一』をテーマに掲げ、「ほめること」を通じて子どもたちの「自己肯定感」を育むこと。また、その上で「読解力」を核に据え、思考力や判断力、表現力、コミュニケーション能力、創造力、やり抜く力など、子どもたちがこれからの社会を生き抜くために必要な資質・能力の向上に取り組んできました。
これまでの歩みを振り返りつつ、次世代を担う子どもたちの未来を見据え、今後どのような学校教育を進めていくのかについて、新宅教育長にインタビューを行いました。

  • 教育長が「授業改革」を最優先とされる背景についてお聞きします。どのような思いがあって、この課題に取り組んでいますか?
    私が授業改革を最優先として掲げる理由は、私たちが今、社会の大きな変化の中にいるからです。グローバル化が進み、生成AIなど新しいテクノロジーが次々と登場しています。この変化によって、社会はますます流動的になり、将来の予測が非常に難しくなっています。
    こうした時代において、知識はすぐに古びてしまいます。そのため、教育の役割は、子どもたちに単に知識を教えることではなく、新しいことを自ら学び続け、能力を高める力を育むことにシフトする必要があります。
  • 時代の変化に対応するためには、授業の在り方も変わる必要があるということですね。具体的には、どのような授業が求められるのでしょうか?
    この力を育てるには、子どもたちが主体的に学び、仲間と対話を重ねながら考えを深める授業が必要です。従来の一斉講義型の授業では、教員が一方的に話し、子どもたちは静かに聞くだけであったり、教員主導の活動を通じて導かれたりするスタイルが主流でした。しかし、このような教員主導の授業では、子どもが「何をどのように学習するのか」という方法を自ら身につけることが難しく、時には授業をただ眺めているだけの状態になることもあります。
  • 「授業を眺めているだけ」の状態に陥る子どもたちがいることは、大きな問題ですね。その結果、子どもたちにどのような影響が出てくるのでしょうか?
    この状況が続くと、学びへの意欲を失い、学校や授業を「自分には関係のないもの」と感じてしまいます。こうした問題を防ぐためには、すべての子どもたちが主体的に参加できる授業づくりが必要です。授業を通じて、「自分がこの学びの主人公である」という実感を持たせることが重要です。
  • 子どもたちが「自分が学びの主人公」として意識を持つ授業を目指すには、具体的にどのような工夫が必要だと考えますか?
    一つの大きな工夫は、子どもたち同士で意見を交わしながら学ぶ場面を増やすことです。
    例えば、あるテーマについて調べ、その結果を他の子どもたちに説明することで、自分の考えを深めることができます。また、夢中になって取り組みたくなる課題を設定し、それを解決するためにグループで協力し合う授業スタイルも効果的です。友達と学び合うことで、どの子にも安心感が生まれ、授業を通して友達の考えを知ることが仲間を理解する「なかまづくり」へとつながります。
    このような授業を通じて、子どもたちは「学ぶ楽しさ」を実感します。それが授業への積極的な参加につながり、結果として子ども一人ひとりの主体性を育むことになります。
  • それは非常に興味深いですね。ところで、令和2年度には小学校、令和3年度には中学校の学習指導要領が改訂されましたが、これらの改訂が授業改革にどのように影響を与えているのでしょうか?
    学習指導要領の改訂では、「主体的・対話的で深い学び」を実現することが求められています。具体的には、アクティブ・ラーニングの視点に立った授業改善が柱となっています。
    これは、従来の一斉講義型授業から脱却し、子どもたちが自ら考え、発言し、協力して問題を解決する授業スタイルへの転換を目指すものです。この方針に基づき、市内の学校でも積極的に取り組みが進められています。
  • 授業改革を進めるためには、先生方の意識改革も必要だと思いますが、その点についてはどのように取り組んでいますか?
    教員の皆さんが新しい授業スタイルに挑戦できる環境づくりが大切です。市としては、学ぶ楽しさ支援センターにおいて研修プログラムの充実を図り、外部の専門家の支援を受ける機会を設けています。
    また、学校全体で授業改革を進めるために、教員間の交流や情報共有の場を積極的に作っています。
    もう一つは、「校務改革」にも力を入れています。教員が授業に集中できるよう、業務の効率化や負担軽減を進めることが重要だと考えています。
  • 最後に、授業改革の中で教育長が特に重視しているポイントについて教えてください。
    私が特に重視しているのは、「読解力」の育成です。読解力とは、単に文章を読む力にとどまらず、情報を理解し、自分の考えを深め、それを他者に伝える力を含みます。この力があれば、子どもたちは主体的に学び続け、社会で活躍する力を養うことができます。
    授業改革は、単なる手法の変更ではありません。子どもたち一人ひとりの未来を切り拓く基盤を築くものだと考えています。
  • 貴重なお話を聞くことができ、授業改革の重要性を改めて感じることができました。
    子どもたちの未来のために、全力で取り組んでまいります。

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