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本文

木造釈迦如来坐像(もくぞうしゃかにょらいざぞう)

更新日:2021年7月1日更新印刷ページ表示
地域の信仰の歴史が読み取れる珍しい修復方法を用いた釈迦如来坐像

区分

市指定

分類

有形文化財

種別

彫刻

指定年月日

平成30年8月28日

所有者及び管理者

栄福寺

所在地

南あわじ市榎列掃守1068

時代または年代

平安時代中期

備考

大きさ:高さ53センチメートル

内容

 この 仏像(ぶつぞう) は 岡山寺(おかやまでら) 観音堂(かんのんどう) ( 榎列(えなみ) 掃守(かもり) )の 本尊(ほんぞん) 十一面観世音菩薩立像(じゅういちめんかんぜおんぼさつりゅうぞう) の 脇仏(きょうじ) として 祀(まつ) られており、 以前(いぜん) は 岡山寺(おかやまでら) の 裏山(うらやま) に 存在(そんざい) していた 長楽寺(ちょうらくじ) ( 榎列(えなみ) 掃守(かもり) )の 本尊(ほんぞん) であったと 推測(すいそく) されます。
  肉髻(にっけい) (注1)には 高(たか) さがあり、 螺髪(らほつ) (注2)は 小振(こぶり) りで 整然(せいぜん) と 彫出(ほりだ) 、 胸(むね) の 広(ひろ) がりと 腹部(ふくぶ) との 一体感(いったいかん) や 着衣(ちゃくい) も 躰(からだ) に 沿(そ) って 長(なが) い 直線(ちょくせん) と 曲線(きょくせん) がシンプルで 厚(あつ) みを 抑(おさ) えているなど 平安時代中期(へいあんじだいちゅうき) の 特長(とくちょう) を 良(よ) く 表(あらわ) しています。
  通常(つうじょう) 、 現代(げんだい) の 仏像修理(ぶつぞうしゅうり) は、 過去(かこ) の 修理歴(しゅうりれき) を 全(すべて) て 除去(じょきょ) し、 仏像(ぶつぞう) の 様式(ようしき) が 統一(とういつ) されますが、この 仏像(ぶつぞう) は、 江戸時代(えどじだい) に 修理(しゅうり) した 右腕部分(みぎうでぶぶん) と 台座(だいざ) 、また 明治時代(めいじじだい) に 修理(しゅうり) した 光背(こうはい) のそれぞれの 時代(じだい) の 様子(ようす) が 分(わ) かるようにしており、このことで、これまで 地域(ちいき) の 人々(ひとびひ) がこの 仏像(ぶつぞう) を 大事(だいじ) に 修理(しゅうり) し 拝(おが) んできた 信仰(しんこう) の 歴史(れきし) を 読(よ) み 取(と) れるようになっています。
 この 修理方法(しゅうりほうほう) 、 修理理念(しゅうりりねん) も 含(ふく) めて 指定文化財(していぶんかざい) としています。

 

注1  肉髻(にっけい) … 仏像(ぶつぞう) の 頭頂(とうちょう) に 一段(いちだん) 高(たか) く 隆起(りゅうき) した 部分(ぶぶん) のこと。
注2  螺髪(らほつ) … 仏(ほとけ) の 三十二相(さんじゅうにそう) の 頂髻(ちょうけい) ( 頭(あたま) の 頂(いただき) の 肉(にく) が 隆起(りゅうき) 。 肉髻(にっけい) とも 呼(よ) ばれる)とともに、 仏(ほとけ) の 頭髪(とうはつ) の 特有(とくゆう) な 形式(けいしき) 。 右回(みぎまわ) りに 螺旋状(らせんじょう) になっているものをいう。