ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地トップページ > 南あわじ市歴史文化遺産 > 所在地でさがす > 神代 > 大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)

本文

大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)

更新日:2021年7月1日更新印刷ページ表示
指定当時の大日如来坐像

区分

市指定

分類

有形文化財

種別

彫刻

指定年月日

平成5年7月20日

所有者及び管理者

覚住寺

所在地

南あわじ市神代社家343

時代または年代

鎌倉時代後期

備考

大きさ:高さ81センチメートル
素材:ヒノキ

内容

  胸前むねまえ智拳印ちけんいん (注1)を むす金剛界こんごうかい (注2)の 大日如来だいにちにょらい です。 体部たいぶ はヒノキ ざい前後ぜんご せる 寄木造よせぎ り(注3)で、 前面ぜんめん一材いちざい ですが 背面はいめん左右二材さゆうにざい からなります。 頭部とうぶみみうし ろで 前後二材ぜんごにざい せて 玉眼ぎょくがん はめ み、 くびところ体部たいぶ んでいます。 脚部きゃくぶべつ一材いちざい裳先部もさきぶ はさらに 一材いちざい しています。
  ひざ左右さゆうおお きく って 安定感あんていかん があり、 表情ひょうじょう理知的りちてきあらわ されています。これらの 作風さくふう は、 安元あんげん 2 ねん (1176)に つく られた 円成寺えんじょうじ奈良市ならし 忍辱山町にんにくせんちょう )の 運慶作うんけいさく 大日如来像だいにちにょらいぞう によく ており、 覚住寺像かくじゅうじ は、 円成寺像えんじょうじぞう をもとにして つく られたと おも われます。
  かた から 腹前はらまえ かる 条帛じょうはく (注4)に 文様もんよう がみられることから、 造立年代ぞうりつねんだい鎌倉時代後期かまくらじだいこうきかんが えられます。
  平成へいせい 15 ねん修理しゅうりおこな いましたが うしな われやすい 裳先部もさきぶ当初とうしょ のまま つた えられている 貴重きちょう仏像ぶつぞう です。

注1  智拳印ちけんいん金剛界こんごうかい大日如来だいにちにょらいむすいんむねまえ で、 左手ひだりて をこぶしに にぎ って ひと さし ゆび だけ て、それを 右手みぎてにぎいん
注2  金剛界こんごうかい …『 金剛頂経こんごうちょうぎょう 』で かれる 唯一絶対ゆいいつぜったい実在界じつざいかい のこと。 ただ しくは 一切如来身語心金剛界いっさいにょらいしんごしんこんごうかい という。
注3  寄木造よせぎづく り… 頭部とうぶ胴体部どうたいぶ基本部きほんぶ二材以上にざいいじょう わせて つく るもの。
注4  条帛じょうはく仏像ぶつぞう左肩ひだりかた から なな めに らし、 左脇ひだりわきとお背面はいめん から 一周いっしゅう左肩ひだりかた へかけて むす ぶたすき じょうぬの のことで、 おも大日如来だいにちにょらい菩薩ぼさつ明王像みょうおうぞう でみられます。

<外部リンク>