区分
市指定
分類
有形文化財
種別
彫刻
指定年月日
平成5年7月20日
所有者及び管理者
覚住寺
所在地
南あわじ市神代社家343
時代または年代
鎌倉時代後期
備考
大きさ:高さ81センチメートル
素材:ヒノキ
内容
胸前
で
智拳印
(注1)を
結
ぶ
金剛界
(注2)の
大日如来
です。
体部
はヒノキ
材
を
前後
に
寄
せる
寄木造
り(注3)で、
前面
は
一材
ですが
背面
は
左右二材
からなります。
頭部
は
耳
の
後
ろで
前後二材
を
寄
せて
目
に
玉眼
を
嵌
はめ
込
み、
首
の
所
で
体部
に
差
し
込
んでいます。
脚部
は
別
に
一材
を
寄
せ
裳先部
はさらに
一材
を
足
しています。
膝
を
左右
に
大
きく
張
って
安定感
があり、
表情
は
理知的
に
表
されています。これらの
作風
は、
安元
2
年
(1176)に
造
られた
円成寺
(
奈良市
忍辱山町
)の
運慶作
大日如来像
によく
似
ており、
覚住寺像
は、
円成寺像
をもとにして
造
られたと
思
われます。
肩
から
腹前
に
懸
かる
条帛
(注4)に
盛
り
上
げ
文様
がみられることから、
造立年代
は
鎌倉時代後期
と
考
えられます。
平成
15
年
に
修理
を
行
いましたが
失
われやすい
裳先部
が
当初
のまま
伝
えられている
貴重
な
仏像
です。
注1
智拳印
…
金剛界
の
大日如来
の
結
ぶ
印
。
胸
の
前
で、
左手
をこぶしに
握
って
人
さし
指
だけ
立
て、それを
右手
で
握
る
印
。
注2
金剛界
…『
金剛頂経
』で
説
かれる
唯一絶対
の
実在界
のこと。
正
しくは
一切如来身語心金剛界
という。
注3
寄木造
り…
頭部
・
胴体部
の
基本部
を
二材以上
の
木
を
寄
せ
合
わせて
造
るもの。
注4
条帛
…
仏像
の
左肩
から
斜
めに
垂
らし、
左脇
を
通
り
背面
から
一周
し
左肩
へかけて
結
ぶたすき
状
の
布
のことで、
主
に
大日如来
や
菩薩
、
明王像
でみられます。