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木造薬師如来立像(もくぞうやくしにょらいりゅうぞう)

更新日:2021年7月1日更新印刷ページ表示
衣服の彫りが浅い藤原時代の作風がみられる薬師如来立像

区分

県指定

分類

有形文化財

種別

彫刻

指定年月日

平成6年3月25日

所有者及び管理者

賢光寺

所在地

南あわじ市榎列小榎列283

時代または年代

平安時代後期(藤原時代)

備考

大きさ:高さ99センチメートル
素材:ヒノキ

内容

 この 像(ぞう) は、 賢光寺薬師堂(げんこうじやくしどう) の 本尊(ほんぞん) です。 薬師堂(やくしどう) は 府中八幡神社(ふちゅうはちまんじんじゃ) の 東(ひがし) 、もと 同神社(どうじんじゃ) の 神宮寺跡(じんぐうじあと) にあり、 西向薬師堂(にしむきやくしどう) といわれています。
  右手(みぎて) は 胸(むね) の 前(まえ) で 施無畏印(せむいいん) を 示(しめ) し、 左手(ひだりて) は 下(さ) げて 薬壺(やっこ) を 持(も) つ 通例(つうれい) の 薬師如来像(やくしにょらいぞう) です。ヒノキ 材(ざい) の 寄木造(よせぎづく) り(注1)で、 表情(ひょうじょう) は 極(きわ) めて 穏(おだ) やかで、 衣服(いふく) の 文様(もんよう) は 彫(ほ) りが 浅(あさ) く、 肩(かた) は 丸(まる) くなだらかに 表現(ひょうげん) されるなど、 典型的(てんけいてき) な 藤原時代(ふじわらじだい) の 彫刻(ちょうこく) の 作風(さくふう) がよく 示(しめ) されています。
  鼻先(はなさき) 、 髪際(はっさい) (注2)の 螺髪(らほつ) (注3)が 欠(か) けていますが、 像全体(ぞうぜんたい) の 保存状態(ほぞんじょうたい) はよく、 顔(かお) つき、 衣文(えもん) の 表現(ひょうげん) などにすぐれた 作風(さくふう) を 見(み) せる 貴重(きちょう) な 仏像(ぶつぞう) です。

 

注1  寄木造(よせぎづく) り… 頭部(とうぶ) ・ 胴体部(どうたいぶ) の 基本部(きほんぶ) を 二材(にざい) 以上(いじょう) の 木(き) を 寄(よ) せ 合(あ) わせて 造(つく) るもの。
注2  髪際(はっさい) … 仏像(ぶつぞう) の、 額(ひたい) の 髪(かみ) の 生(は) え 際(ぎわ) 。 仏像(ぶつぞう) の 高(たか) さはここを 起点(きてん) として 測(はか) り、 髪際高(はっさいだか) という。
注3  螺髪(らほつ) … 仏(ほとけ) の 三十二相(さんじゅうにそう) の 頂髻(ちょうけい) ( 頭(あたま) の 頂(いただき) の 肉(にく) が 隆起(りゅうき) 。 肉髻(にっけい) とも 呼(よ) ばれる)とともに、 仏(ほとけ) の 頭髪(とうはつ) の 特有(とくゆう) な 形式(けいしき) 。 右回(みぎまわ) りに 螺旋状(らせんじょう) になっているものをいう。