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ふれあい市長室(173)

印刷用ページを表示する更新日:2020年3月1日更新 <外部リンク>

「フレイル予防」を進めましょう

令和2年(2020年)3月 南あわじ市長 守本 憲弘

 皆さんは「フレイル」という言葉をご存じですか?
 「フレイル」とは、虚弱を意味する「Frailty(フレイルティ)」からとった和製英語です。人は加齢とともに心身の活力が低下しますが、介護が必要になる手前の状態を、近年「フレイル」と呼ぶようになっています。
 これまでの高齢者対策は、介護保険制度をいかに充実させるかということが議論の中心でした。しかし、本人の生きがい、生きる楽しさを考えたとき、本当に大切なのは、要介護状態に陥らないよう対策していくことです。そのため、今、「フレイル予防」が注目されています。
 超高齢社会を迎え、政府も「健康寿命」の延伸を重要課題として位置づけ、その実現に向けた施策の柱の一つとして、フレイル対策を検討していますが、本市では、地域の「チャレンジ事業」を活用して、医療機関と地域が連携した先進的な取り組みがすでに始まっています。
 賀集地区は、南淡路病院と連携し、賀集地区公民館や高萩地区公会堂などで体験型健康教室「賀集お元気くらぶ」を開催し、地域ぐるみで健康づくりに取り組んでいます。また、八木地区では、平成病院と連携し、「八木ふれい愛くらぶ」を立ち上げ、フレイル予防サポーターを養成し、サポーターによる地域内へのフレイル予防の啓発に動き出しています。
 ちなみに、フレイルを予防するには、日常生活で次の3つに注意することが有効であるといわれています。

(1)適切な食事
 高齢(特に75歳以上)になるとメタボよりもフレイル予防を意識し、多くの種類の食材を取り入れることが勧められています。
(2)日々の運動
 筋力の衰えを防ぐため、日常生活に運動を取り入れ無理せず、できる範囲で毎日続けることが重要です。
(3)地域活動への参加
 地域活動への参加がフレイル予防に効果的という研究結果が出ています。就労やボランティア活動、地域イベントやサロンへの参加等、外出して人と会話を楽しんだり、交流をすることによって自然と活動量が増え、気持ちも前向きになり健康面にいい影響を及ぼすことがわかっています。

 前述の2地区の共通点は、フレイル予防に地域で取り組んでいるところです。住民同士の声かけなどから、出かけやすい環境がつくられると同時に、フレイル予防に大切な地域活動への参加も積極的に促し、相乗効果的にフレイルを予防することができます。
 このような取り組みが市内に広がり、皆さんの生活の一場面として取り組んでいただけるよう、市行政も、そういった機会の提供やきっかけづくりをサポートしていきたいと思います。
 「フレイル予防」は、まず気づきが大切です。一人でも多くの方が、この記事を自分事・家族事であると気づいていただき、行動に移すきっかけとなることを期待しています。

 

フレイル予防に向けた地域の取り組み